米国の市場調査会社であるIn-Statの予測によると、2011年の電子書籍用専用端末(電子ブックリーダー)の市場は10億米ドル規模に成長し、半導体サプライヤーにとっては好機となるという。
In-Statは、Amazon.comやBarnes&Noble、ソニーが出荷する電子ブックリーダーの台数は、2010年の1200万台から、2014年には3500万台へと堅調な伸びを示すと予測している。
In-Statでシニアアナリストを務めるStephanie Ethier氏は、発表資料の中で、「電子ブックリーダーの成長は、マイクロプロセッサやメモリのベンダーに、新たなビジネス機会をもたらす。プロセッサの平均販売価格は2009年から2014年にかけて、これまでで最も回復した状態となり、下落率はわずか18%程度にとどまると予測した」と述べている。
また、同氏によると、NAND型フラッシュメモリの記録密度が飛躍的に上昇する一方で、電子ブックリーダーに搭載されるNAND型フラッシュメモリの価格は、2009年から2014年にかけて60%も下落するという。
In-Statは、電子ブックリーダーの小売価格が、2010年末まで下落を続けると予想しており、ホリデーシーズン(感謝祭からクリスマスまで)には99米ドルのモデルが販売される見込みだ。なお、In-Statは、電子ブックリーダーの平均販売価格は、2010年通年で200米ドルと予想している。
In-Statは、電子ブックリーダーの出荷台数が、2014年には3500万台に、タブレットPCの出荷台数は、2014年までにおよそ5800万台に達すると予測している。
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