ルネサス エレクトロニクスのADAS向け車載SoC「R-Car V4H」がトヨタの新型「RAV4」に採用された。カメラ、レーダーなどのセンサー処理やドライバーモニターなど、主要ADAS機能の信号処理をR-Car V4Hが実行し、安全性能の高度化を実現しているという。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2026年2月24日、同社のADAS(先進運転支援システム)向け車載SoC(System on Chip)「R-Car V4H」がトヨタの新型「RAV4」に採用されたと発表した。具体的には、RAV4に搭載されるデンソーの「Toyota Safety Sense(TSS)/Lexus Safety System(LSS)」制御ユニットに採用された。
R-Car V4Hは普及価格帯の車両にも自動運転レベル2+/レベル3を搭載可能にする車載SoCとして、ルネサスが2022年3月に発表した製品だ。
1.8GHz動作のArm「Cortex-A76」コア4個を搭載する他、ディープラーニングやコンピュータビジョン向けに各種専用IP(Intellectual Property)も備え、演算性能は最大34TOPSを実現。また、マシンビジョンとヒューマンビジョンの並列処理を行うイメージシグナルプロセッサ(ISP)や、ひずみ補正の演算を行う画像処理エンジン(IMR)、600MHz動作のGPU「AXM-8-256」なども搭載。フロントカメラやレーダーのセンサー信号処理、パノラミックビューモニター、アドバンストパーク、ドライバーモニターなど、ADASに必要な主要機能を高効率に実行可能としている。
トヨタは2025年12月に新型RAV4を発売した。搭載しているTSS(LSS)制御ユニットでは、R-Car V4Hがフロントカメラデータを画像認識用AIニューラルネットワークなどで処理。このデータをレーダー入力と統合することで、周囲の車両/歩行者/障害物を高精度に検知するADAS機能を実現しているという。また、駐車時には、前後左右のカメラ映像を取り込み、内蔵GPUで3Dビューを生成する他、カメラと超音波センサーの情報を組み合わせることで、駐車枠の検出や障害物判断も実行。さらに、車室内カメラの映像もR-Car V4Hがドライバーの状態をモニタリングし、安全性向上に寄与しているという。
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