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コメ粒の数十分の1、0806サイズの水晶振動子を大真空が展示CEATEC 2011

大真空は水晶片やパッケージの設計/加工技術を磨くことなどで、実装面積が0.8×0.6mmと小さい水晶振動子を開発した。世界最小だと主張する。製品化の時期については、現時点では未定だとした。

» 2011年10月06日 07時00分 公開
[薩川格広,EE Times Japan]

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 水晶デバイスメーカーの大真空は、実装面積が0.8×0.6mmのいわゆる0806サイズと同1.0×0.8mmの1008サイズで、いずれも厚みが0.2mmと極めて小さいセラミックパッケージ封止の水晶振動子を開発し、エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2011」(2011年10月4〜8日に幕張メッセで開催)に参考出品した。2011年9月30日時点の同社の調べによると、両サイズともに「世界最小だ」(説明員)という。同社既存の製品で最小だった1.6×1.2mmの1612サイズ品に比べて、実装面積は0806サイズ品で75%、1008サイズ品で58.3%小さくなる。展示では、各振動子で構成した発振回路を動作させ、出力信号をそれぞれオシロスコープに表示した他、0806サイズ品の横にコメ粒を置いて顕微鏡で拡大して見せることで小ささをアピールしていた。

図1 写真中、上下に並んだ2枚のプリント基板の上側に、今回開発した0806品と1008品の水晶振動子をそれぞれ使う発振回路を搭載した。右上の拡大写真は、そのうち0806品を用いた方の発振回路で、中央に白く見えるのが水晶振動子である。この0806品のパッケージは、横に置かれたコメ粒に比べて実装面積が1/20程度、体積については数十分の一と小さい。なお下側のプリント基板に実装されているのは、水晶振動子とは別に今回開発した、1.6×1.2×0.2mmと小さい水晶発振器である。

 発振周波数は2品種ともに48MHzである。製品化の時期については、現時点では未定だとした。製造工程でのばらつきを抑えたり、電気的特性を改良したりする余地があるという。例えば電気的特性については、水晶振動子の振動のしやすさを表す指標である「CI(クリスタルインピーダンス)」が現在のところ0806品で250Ω程度とまだ高く、その引き下げに取り組みたいとしている。

図2 開発した0806品と1008品のパッケージ寸法と電気的特性である。

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