NECは、ユーザーが連絡を取ろうとする相手が持ち歩いているスマートフォンに内蔵された加速度センサーのデータを分析し、「電車に乗って移動している」、「歩いている」などと推定するシステムを開発した。このシステムはさらに、推定結果を基に、相手の状況に応じて適した連絡手段をユーザーに提案する機能も備える。
NECは、ユーザーが連絡を取ろうとする相手の現在の状況を「電車に乗って移動している」、「歩いている」などと推定し、それを基に電話やメールなどの連絡手段の中から適したものをユーザーに自動的に推薦するシステムを開発した。
相手が持ち歩いているスマートフォンに内蔵された加速度センサーのデータをこのシステムが分析し、「静止中」、「会議中」、「歩いている」、「電車で移動中」、「車で移動中」の5つのパターンの中から現在の状況を推定する仕組みだ。2012年6月にスマートフォン向けソフトウェアソリューションとして発売する予定である。
NECによると、このシステムを導入すれば、スマートフォンのユーザーは相手の状況を自分自身で意識しなくても、システムが推薦する手段から選んで連絡を取ることで、「相手の状況に適した手段でスムーズなコミュニケーションを実現できる」という。同社は報道発表資料の中で、「昨今、スマートフォンなどモバイル端末の普及により、オフィスや家庭、外出先、移動中など、さまざまな場所でコミュニケーションが可能になっている。また、連絡手段も、電話、メール、SNSなど、多様化してきている。しかし、例えば、乗り物での移動中や会議中は電話に出られない、歩きながらメールをしづらい、など、状況により利用できる手段が限られる場合がある」と述べており、このシステムで課題解決を図る。
なお同社は、このソリューションを2012年2月27日〜3月1日にスペインのバルセロナで開催される携帯電話関連の国際展示会「Mobile World Congress 2012」で展示する。
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