Symbian端末の出荷終了の報道や、「GALAXY S4」の販売台数予測の下方修正など、2013年6月は、携帯電話市場を読み解く鍵になる出来事が続いている。
スマートフォン市場では、ここ数カ月の間だけでも、転換期といえる出来事がいくつか起こっている。
米国の市場調査会社であるIDC(International Data Corporation)が2013年4月末に発表したリポートによれば、2013年第1四半期は、世界市場で初めて、スマートフォンの出荷台数がフィーチャーフォンを上回った。筆者の見解では、この事実だけでも、今日の携帯電話業界が転換期を迎えたことになる。
また、2013年6月10日の週に発行されたFinancial Timesの記事によると、Nokiaは2013年夏にSymbian端末の出荷を終了するという。フィーチャーフォンはNokiaが大きなシェアを獲得してきた分野だけに、この報道は、フィーチャーフォンの時代が終えんを迎えつつあることを示している。
Symbian端末の出荷を終了する具体的な日程については明らかにされていないが、今回の報道を聞いても誰も驚かなかったはずだ。Nokiaは2012年末に、Symbian関連のWebサイトを閉鎖し、MicrosoftのWindowsプラットフォームに今後を賭ける考えを明らかにしている。その時点で、既に今回のSymbian端末の終了が示唆されていた。
2013年6月11日には、Samsung Electronicsの株価が急落した。米国の投資銀行であるJ.P.Morganが、「Samsungの最新スマートフォン『GALAXY S4』の2013年第3四半期における売上高は、投資家たちを落胆させる結果となるだろう。Samsungの利益率は、予想を下回ることになりそうだ」とする内容のリポートを出したことが引き金になっているとみられている。
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