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7つの海で大活躍、水中ロボット最新事情フォトギャラリー(1/4 ページ)

最近は、多種多少な海洋ロボットが登場している。外観も小型船艇タイプからタコ型、カメ型までさまざまで、仕事内容もクラゲの捕獲からサンゴ礁の再生、監視活動の補助、難破船の調査まで幅広い。持ち運びが可能な水中ロボットまで登場している。世界各地の最新海洋ロボットを厳選して紹介しよう。

» 2014年01月24日 12時45分 公開
[Ann R. Thryft,EE Times]

 最新の海洋ロボットは非常に有能だ。これらのロボットには、新たな成長分野であるレクリエーション用ロボットのほか、業務用の遠隔操作探査機(ROV:Remotely-Operated Vehicle)などが含まれる。オープンソース版のROVすらあり、自分のROVをゼロから、あるいはキットを手に入れて組み立てることができる。水上や水中で作業するために作られたロボットには、魚やカメ、タコのような形状をしているものや、それらの動きを模倣するものもある。また、生物や他のロボットと交信するよう設計されたロボットもあるという。

 一般的な海洋ロボットの多くが、無人潜水機(UUV:Underwater Unmanned Vehicle)もしくは自立型無人潜水機(AUV:Autonomous Underwater Vehicle)だ。水中で稼働するように作られたロボットは、遠隔操作と自律行動の双方に対応するよう設計されていて、中には、遠隔操作モードと自律行動モードを切り替えられるものもある。

 それでは、水中で活躍する最新のロボットたちをみていこう。

サンゴのかけらを集めて、再生を目指す

 スコットランドのヘリオット・ワット大学は、進行中のプロジェクト「Coralbot」で、損傷を受けた世界各地のサンゴ礁を再生するロボットの開発を目指している。サンゴは、ひとかけらでも残っていれば再生できるが、そうしたかけらは小さいので、サンゴ礁として復活するには非常に長い時間がかかる。Coralbotsは生きているサンゴのかけらを探し出して1カ所に集め、サンゴ礁として再生するスピードを速める手助けをする。

 こうした作業は、ハリケーンや、底引き網漁などの漁業活動の直後に必要になるという。過去には人の手で行っていたこともあったが、時間がかかるうえに、海底は広いので作業が難しかった。現在、ヘイオット・ワット大学の海洋システム研究所に所属する海洋生物学者やコンピュータ科学者、ロボット技術者は、最新型のプロトタイプAUV「Nessie 4」の開発に取り組んでいる。Nessie 4は既に、開放水域で複数のフィールド試験に合格したという。

出典 Heriot-Watt University
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