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ディスプレイ上に透明なボタンを浮き沈みさせる技術を公開ディスプレイ技術(1/2 ページ)

Tactus Technologyは2014年3月、ディスプレイ上に透明なボタンを浮き沈みさせる製品の説明会を開催した。スマートフォンやタブレット端末などでの採用を目指して拡販を行う。

» 2014年03月17日 13時05分 公開
[竹本達哉,EE Times Japan]

 Tactus Technologyは2014年3月、東京都内でディスプレイ上に透明なボタンを浮き沈みさせる製品の説明会を開催した。

 米国カリフォルニア州フレモントに本社を置くTactus Technologyは、2008年設立のベンチャー企業。マイクロ流体を応用し、パネルの表面に透明なボタンを浮き沈みさせるタッチパネル製品を開発し近年、販売をスタートさせたばかりだ。日本では、資本提携を結ぶ菱洋エレクトロが国内総代理店として、販売/サポート活動を行っている。

 Tactusのタッチパネルは、通常、タッチセンサー上に貼り合わせられるカバーガラスの代わりとなるもので、2枚のパネルで構成される。1枚のパネルには、「化粧品にも使われる油が成分」というマイクロ流体が流れる流路が形成されている。その流路パネルの上に、弾性のあるポリマー(エラステックポリマー)のパネルが貼り合わさっている構造だ。

Tactus Technologyのタッチパネルの構造。ディスプレイ、タッチセンサー上に、カバーガラスに置き換えて、2枚のパネルを積層する
流路パネル。マイクロ流体が流れる太さ1〜2mmの溝が掘られている。マイクロ流体のオイルとパネルは、同じ屈折率のために、オイルが流れると溝は見えなくなる

 ボタンが浮き上がる仕組みは、ボタンを形成する場所に流路パネルの上面に穴が空けてあり、マイクロ流体に圧力をかけることで、流路パネルとエラステックポリマーパネルの間に、マイクロ流体が流れ込み、エラステックポリマーパネルが盛り上がりボタンが浮かび上がるというもの。マイクロ流体への圧力を下げれば、エラステックポリマーパネルの表面は平らに戻る。

ボタンを浮き上がらせる仕組み
試作機を使ったTactusのタッチパネルのデモの様子

 ボタンの位置は、あらかじめ決める必要があるものの、マイクロ流体の流路を複数作ることで、状況に応じて、浮かび上がらせるボタンを選択的に制御することはできる。

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