富士経済によれば、中国のパワー半導体市場規模は2035年に3兆2742億円となる見通し。このうち、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体市場は9702億円になると予測した。
富士経済は2026年8月、中国のパワー半導体市場を調査し、その結果を発表した。これによると、2035年には3兆2742億円規模になると予測した。このうち、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体市場は9702億円となる見通しだ。
今回の調査は、中国におけるシリコンパワー半導体市場を始め、SiC-FETやSiCパワーモジュール、窒化ガリウム(GaN)パワー半導体などの市場を対象とした。SiCウエハーやSiCエピ膜成長装置の市場についても調べた。調査期間は2026年4〜6月。
中国のパワー半導体市場は、電動車やエアコンなどの民生機器、産業機械用インバーターといった用途に向け需要が拡大している。一方で参入企業が増え、価格競争が激しくなっているという。この結果、2026年は前年比6.5%増の1兆8248億円となる見込みである。
中国では国産部品の使用を推奨する動きもある。このため、エアコンや産業用低圧インバーターなど、汎用製品を搭載する用途では、日本や欧米メーカーが提供するパワー半導体から中国製への置き換えも進んでいる。中国におけるパワー半導体の需要は、今後も順調に拡大する見通しで、2035年には3兆円台に達すると予測されている。
こうした中、今後大きな伸びが期待されているのがSiCパワー半導体である。SiC-FETとSiCパワーモジュールの市場規模は、2026年見込みの2316億円に対し、2035年は9702億円規模と予測した。その理由として、SiCパワー半導体の価格下落によって大衆車での搭載が増加することや、太陽光発電(PV)での使用が増えることを挙げた。シリコンパワー半導体からの置き換えも進む。
中国におけるGaNパワー半導体市場は、2026年見込みの356億円に対し、2035年は1489億円と予測した。現在はPD充電器など民生機器が主な用途で、中耐圧品を中心に需要が拡大している。今後は、電気自動車(EV)向けオンボードチャージャーやLiDAR、サーバラック電源などへの搭載が進むとみている。縦型GaNパワー半導体は実用化に向けて開発中だが、各メーカーはその用途や設備投資の方向性を見極めている段階だという。
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