ボタンの高さは、油圧を調整することで0.5mmから2.5mm程度の範囲で制御でき、ボタンのサイズは最小1mm2から形成できるという。また、タッチパネルの感度を調節することで、ボタンを押下した時に入力を検知するモードの他、ボタンの表面に触れただけで検知するモードなどを選択できるとする。
油圧ポンプは、「携帯電話機に使用される振動用モータと同程度の小型モータで十分駆動できる。油圧ポンプを動作させる時以外の電力消費は一切なく、電流容量は0.03mAhであり、ほとんどバッテリーに影響しない」(Tactus Technology CEOのCraig Ciesla氏)とする。
さらに「(代表的なカバーガラスである)『ゴリラガラス』(コーニング製)とほぼ同じ厚み(0.7mm)、透過率(93%)だ。強度も、表面が柔らかなエラステックポリマーであり、キズが付きにくく、ゴリラガラスと変わりないレベル。価格もゴリラガラスと遜色ないだろう」という。
Tactusでは、スマートフォン、タブレット端末向けに4〜10インチディスプレイに対応したパネルを製品化し、ディスプレイパネルメーカーへの提案を実施している段階で、既にiPad mini向けケースなどでの採用が決定しているという。なお、iPad mini向けケースは2014年9月にも発売される予定で、市販価格は「100米ドルと聞いている」とする。
Tactusは今後、大型タブレット端末やノートPCなど向けの11〜20インチディスプレイ対応品の開発を進める他、品質/信頼性テストを重ねて、車載機器や産業機器用途向けへの提案も行っていく方針。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.