Cook氏は業績発表の会場で、この先数カ月間の中国国内における同社の展望を語った。パートナーであるChina Mobileとの連携により、「重大な分岐点」を迎えることになるという。
一方Samsung Electronicsは、2014年7月初めに第2四半期の業績発表を行い、営業利益が過去2年間で最低水準だったことを明かしている。
Samsungは、営業利益が4四半期連続で減少した要因として、米ドルやユーロに対するウォン高が進んだことの他、中国や一部の欧州における競争の激化や需要の低下によって、ミッドレンジ/ローエンドスマートフォンの売上高が低迷したことなどを挙げている。
香港の市場調査会社であるCounterpoint Technology Market Researchによれば、Samsungは2014年第1四半期の中国スマートフォン市場において、18%のシェアを維持し、市場をリードしていた。
一方Appleは、中国のスマートフォン市場におけるシェアが10%程度で、LenovoやXiaomi(小米科技)、Coolpadなどの強力な現地メーカーに後れを取っている。
しかし見方を変えると、Samsungが、中国のスマートフォンメーカー各社からの攻撃対象となっている一方で、Appleにはまだ成長の余地が大いに残されているといえるのではないだろうか。
Samsungは、幅広い価格帯のスマートフォンを数多く取りそろえるという戦略をとってきたために、最終的には中国の現地メーカー各社との極めて過酷な価格競争に巻き込まれ、あらゆる局面において戦わざるを得なくなったのではないだろうか。
一方、Appleはこれまで、ライバル企業の製品よりも高い価格帯のスマートフォンだけに注力し続けたことによって、争いに巻き込まれずに済んだといえる。
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