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日本メーカー製、でも中身は……カメラなど最新6製品を分解この10年で起こったこと、次の10年で起こること(103)(1/4 ページ)

今回は2025年後半から2026年にかけて発売された、日本メーカーの最新製品6種を分解する。2020年以降、日本メーカーの最終製品は劇的に減っているが、分解してみると、その様相は多岐にわたる。

» 2026年05月29日 11時00分 公開

劇的に減少している日本メーカー最終製品

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 今回は前回告知したように、2025年後半から2026年前半に発売となった日本メーカー製品の分解情報を複数取り上げる。他にも日本製品を多数分解しているが、今回は掲載ページの制約から6製品に絞らせていただいた。執筆日現在、発表はされたがまだ発売されていない日本製品も多々あるので、今後入手の上、観察を続けていく(ソニーのスマートフォン「Xperia 1 VIII」は早々に分解予定、またパナソニックのカメラなども予定している)

 2020年以降、日本メーカーの最終製品は劇的に減っている。スマホなど身近な製品だと、中国メーカーから年に数回のペースで新製品が発売されており、日本製品の分解対象は明らかに減ってしまっている(中国製品は数こそ多いが、若干仕様を変えただけのものもあれば、周波数などをアップさせただけで新製品とするものもある。またM5StackやSipeedなど続々と新製品を発表するメーカーもあるので、製品および新チップをウォッチするという点ではどうしても中国製品の分解が増えてしまう)

ソニー最新デジカメを分解

 図1は2025年12月に発売されたソニーのレンズ交換式デジタルカメラ「α7V」の様子である。センサーやOIS(Optical Image Stabilizer)なども詳細に分解し、走査電子顕微鏡(SEM)観察なども行っているが、本報告では主にプロセッサについて言及する。

図1:2025年12月発売のソニー「α7V」 図1:2025年12月発売のソニー「α7V」[クリックで拡大]出所:テカナリエレポート

 α7Vの背面ディスプレイ側を取り外すと画像処理基板が現れる。実際には金属シールドが付加されており、基板はシールドで覆われている。基板には画像処理プロセッサやメモリーカードスロット、各種インタフェース制御などのチップが配置されている。基板のほぼ中央、DRAMを積層したPoP(Package on Package)の下にプロセッサSoC(System on Chip)が設置されている。一般的なPoP-DRAMは、パッケージの周辺にプロセッサSoCと接続するための端子が配置されているが、本製品にはパッケージ全面が端子形状というDRAMが積層されている。Micron製の8GBのLPDDR5Xだ(カスタム開発のパッケージの可能性が高い)

 図2はα7Vに搭載されたソニーの新カメラプロセッサ「BIONZ XR2」の様子である。ソニーは前モデルまで2世代にわたって、2パッケージ構成を続けてきた。2世代前の「BIONZ X」はカメラ前処理(ISP:Image Signal Processor)用の「CXD90041GG」と後処理(各種制御と画像処理)用の「CXD90045GG」の2パッケージで、前世代の「BIONZ XR」は前処理用の「CXD90057GF」と後処理用の「CXD90058GF」の2パッケージで構成されている。2022年に発売された上位モデル「α7RV」では、BIONZ XRにAIプロセッシングユニット「CXD90065GG」が追加され、3パッケージ構成になっていた。

図2:α7Vのカメラプロセッサ「BIONZ XR2」 図2:α7Vのカメラプロセッサ「BIONZ XR2」[クリックで拡大]出所:テカナリエレポート

 α7Vに搭載されたBIONZ XR2では、α7RVの3パッケージ構成が1パッケージに収まっている。基板上の面積も激減し、パッケージ間の伝送速度、電力も削減された。2世代前のBIONZ Xでは28nmプロセス製造だったが、前世代のBIONZ XRで16〜12nm、BIONZ XR2ではさらに微細化を進め6nm製造となっている。微細化によって機能追加、速度アップを行っているだけでなく、大幅に集積密度が上がっているので、上記のようにパッケージ数の激減となっている。

 また前処理、後処理、AI処理と分散して配置されていたDRAMも1か所に集約されており、著しい小面積化が成されている。教科書的な半導体微細化効果だ。BIONZ XR2のチップ型名はパッケージの端子が全面化されており、読み取れなくなっている。

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