ここで疑問となるのが、「ハイエンドスマートフォンを購入する余裕のある中国の消費者にとって、iPhoneを所有することはどれくらい価値があることなのか」という点だ。
中国の富裕層はブランド志向が非常に高く、Appleブランドも中国国内で高い信頼を得ている。
現在では、Appleの戦略に倣う中国メーカーも出現している。
こうした中でもXiaomiは、特に自社ブランドの確立に注力してきた。筋金入りのXiaomiファンによる、熱狂的なコミュニティの構築にも成功している。同社は、決してiPhoneの模造メーカーではない。ハイエンド仕様の製品を低価格で提供することに自信と誇りを持っている企業だ。
Xiaomiは2014年7月22日、最新フラッグシップモデルのスマートフォン「Mi 4」を発表した。このMi 4は、Appleのメタリック仕上げのiPhone 5sと外観が非常に良く似ている。しかしMi 4の販売価格は、ライバルであるApple製スマートフォンの半分以下となる1999元(322米ドル)だ。
Appleが今後も、中国国内で成功を収め続けられるかどうかは定かでない。しかし同社は、これから最盛期を迎えると確信しているようだ。同社によると、China Mobileとの間で2014年1月に締結した契約の成果が現れ始めたのは、ほんの数週間前からだという。Cook氏は業績発表の会場において、次のように述べている。「AppleがChina Mobileとの協業による販売を開始してから、まだ1週間ほどしか経っていない。しかし、当社はこの1週間で、中国国内におけるこれまでの活動の中で最も優れた成果を上げ、最高のスタートを切ることができた。現在のところ、China Mobileとの協業による販売は16都市のみを対象としているが、2014年末までには300都市以上に増やせるとみている。当社の中国における2014年第3四半期の業績が過去最高水準を記録した上に、今後さらなる大きな成長が見込め、非常に期待している」。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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