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測定時間を1/10に短縮するベクトルネットワークアナライザテスト/計測(1/2 ページ)

キーサイト・テクノロジーは、ベクトルネットワークアナライザ「ENAシリーズ」として「E5080A」を発表した。従来製品に比べてダイナミックレンジを広げるなど基本性能を向上させることで、テスト時間を従来の1/10に短縮することが可能となる。また、操作性を高めることができる新たなGUIも採用した。

» 2015年03月06日 12時15分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 キーサイト・テクノロジーは2015年3月6日、ベクトルネットワークアナライザ「ENAシリーズ」の新製品として「E5080A」を発表した。従来製品に比べてダイナミックレンジを広げるなど基本性能を向上させることで、テスト時間を従来の1/10に短縮することが可能となる。また、操作性を高めることができる新たなGUIも採用した。

広いダイナミックレンジ

 E5080Aは、9kHzから最大9GHz帯域に対応するネットワークアナライザである。ダイナミックレンジが135dB(代表値147dB)と広いのが特長だ。多くの販売実績を持つ同社の現行モデル「E5071C」に比べて12dBも拡大した。このため、移動体通信の基地局向けフィルタ部品などの特性評価において、より深く阻止域を測定することが可能となった。

E5080Aの外観

 また、携帯端末などに搭載されるRF部品の特性を測定する場合には、測定スピードを大幅に向上することができる。これら部品の特性評価ではダイナミックレンジが110dB程度で済む。E5071Cを使った場合には、出力+10dBm、IFバンド幅1kHzで測定し、掃引時間は1.6秒かかっていた。これに対しE5080Aでは出力を15dBmに増やし、IFバンド幅も10kHzに広げて実行することができるため、掃引速度はわずか0.17秒で済む。このことから、ほぼ10倍のスループットを実現し、テスト時間は従来に比べて10分の1に短縮することができるという。

E5080Aは E5071Cと同じダイナミックレンジを、より広いIFバンド幅で実現できるため、ほぼ10倍のスループットを達成している (クリックで拡大) 出典:キーサイト・テクノロジー
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