MHLコンソーシアムとSilicon Image(シリコンイメージ)は、東京都内で記者会見し、民生電子機器やモバイル機器向けの次世代有線接続規格「superMHL」の概要説明と、superMHL規格に準拠したチップセットを発表した。
MHLコンソーシアムとSilicon Image(シリコンイメージ)は2015年3月17日、東京都内で記者会見し、民生電子機器やモバイル機器向けの次世代有線接続規格「superMHL」の概要説明と、それに準拠したチップセットを発表した。
superMHL規格は、現行のMHL規格を基盤に、解像度が最大8K 120フレーム/秒の映像を伝送することが可能な仕様となっている。しかも、最大48ビットの色深度をサポートするとともに、BT.2020を採用することでより広範な色域を表現することができるという。最新のコンテンツ保護規格「HDCP2.2」にも対応している。MHLコンソーシアムは、2015年1月に米国ラスベガスで開催された「2015 International CES」で、superMHL規格の概要を公表している。
MHL規格は、Android搭載のタブレット端末やスマートフォンを中心としたモバイル機器のビデオ・オーディオインタフェースとして策定され、採用が広がった。既にその対応機器は7億5000万台以上が市販されているという。次世代のsuperMHL規格は、現行のMHL1/2/3仕様との後方互換性を確保している。
MHLコンソーシアムのプレジデントを務めるRob Tobias氏は、superMHL規格について、「単に解像度がこれまでの4kから8kに移行するだけではない。120フレーム/秒のフレームレートに対応することで、例えばサッカーの試合を行っている選手が高速に移動しても、映像のブレを最小限に抑えることができる。さらに、色域が広がったり、より深みのある色を再現したりすることが可能となったことで、視聴者は窓の外のリアルな風景を見ているような映像体験ができる」と話す。
ダイナミックレンジも広い。従来の映像では黒潰れしていたような部分も、HDR(ハイダイナミックレンジ)を実現したことにより、人間の目で認識できるようになる。対応するオーディオ形式も拡張した。「Dolby Atmos」「DTS-UHD」「3Dオーディオ」などに対応している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.