三菱化学とパイオニアは2015年7月、ブルーライトレス塗布型有機EL照明モジュールを開発したと発表した。従来有機EL照明に比べ、ブルーライト成分を99%以上カットしたという
三菱化学とパイオニアは2015年7月、ブルーライトレス塗布型有機EL照明モジュールを開発したと発表した。パイオニアの調べ(2015年7月30日)では、有機EL照明として初のブルーライトレスという。
ブルーライトは、自然光や人工光源に含まれる波長380〜495nnの光で、可視光線の中で最もエネルギーが強く、ほぼ減衰することなく眼の網膜に到達する。そのため、眼の疲れの原因になる。
また、就寝前に多量のブルーライトを浴びてしまうと、睡眠をつかさどるホルモンの分泌が抑制されるため、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなるなど睡眠の質の低下につながるといわれている。
近年は、ブルーライト成分を多く含む光源を採用したPCやスマートフォンなどの使用時間が増えており、長時間ブルーライトを浴びることが問題視されている。
同モジュールは、独自の技術で有機ELパネルに青色素子を使用せず、従来有機EL照明に比べ、ブルーライト成分を99%以上カットしたという。寝室や医療現場などの照明や、光による損傷が懸念される文化財や絵画などの保管用照明にも適している。
色温度は1900Kで、ろうそく色タイプである。最大輝度は、3000cd/m2。サイズは、幅92.4mm×奥行き92.4mm×厚さ4.3mmとなり、重量は42gとなっている。
同モジュールは、2015年8月1日よりサンプル出荷を開始するという。
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