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Intelのモデムは、次期iPhoneに搭載されるのか根強いうわさ(1/2 ページ)

2015年初頭から、Intelのモデムチップが次世代「iPhone」に搭載されるかもしれないといううわさはあった。「iPhone 6s(仮称)」にはQualcommチップが搭載されるとみるアナリストがいる一方、“廉価版”にはIntelのチップが搭載される可能性も捨て切れないという。

» 2015年08月18日 11時30分 公開
[Junko YoshidaEE Times]

 Intelが次世代「iPhone」のデザインウィンを獲得したという臆測が猛烈な勢いで再浮上している。

 Northland Capital MarketsのファイナンシャルアナリストであるGus Richard氏は、2015年8月12日(米国時間)に発表した調査ノートの中で、「われわれはIntelが、2015年9月に発表予定のAppleの次世代iPhoneでモデムビジネスの一部を獲得したと確信している」と述べている。Northland Capital Marketsの試算によると、Intelが獲得したデザインウィンを通じて2016年度に得る収益は約10億米ドルに達するという。

 Richard氏は「Intelにとって大きな勝利であり、同社がモバイル事業の損失を埋めるのに大いに役立つだろう」と記した。

 携帯電話市場への参入に15年以上も奮闘してきたIntelにとって、iPhoneのデザインウィンの獲得が真のブレイクスルーであることは間違いない。

“二番手”の製品で採用される?

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 とはいえ、AppleもIntelもこの話を認めてはいない。さらに重要なのは、エレクトロニクス業界にNorthland Capital Marketsの見解に疑問を呈する人がいる点だ。

 Tirias Researchの主席アナリストであるKevin Krewll氏もそのうちの1人である。同氏はEE Timesに対し、「市場で最も優れたモデム技術を有するのはQualcommだ。『iPhone 6s(以下、全て仮称)』は上級機種であり、Appleが“2番目”に優れている技術で妥協するとは思えない」と語った。

 さらにKrewell氏は「Intelのモデムは、『iPhone 5c』の次世代品のような、平均小売価格は低いが販売台数はまずまずといった二番手の製品でのみ役立つと思う」と述べた。

 IntelがiPhoneのデザインウィンを獲得するかもしれないといううわさは、そもそも2015年初めに表面化した。同年3月、VentureBeatは「Intelの新しいLTEモデム『XMM 7360』が新型iPhoneに搭載されるだろうと報じた。モデムは、長いことQualcommが君臨してきた市場だ。

 Northland Capital MarketsもVentureBeatも、新型iPhoneのどのモデルについて言及しているのかは全く明らかにはしていない。

 2015年8月12日、eWeekはAppleが最新のフラッグシップスマートフォンiPhone 6sを2016年9月9日に発表する準備をしており、新たなベーシックモデルとして「iPhone 6c(以下、全て仮称)」も発表する可能性があると報じた

 Intelのモデムチップが次世代iPhoneに搭載される可能性は、機種次第なのかもしれない。

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