Mouser Electronics(マウザー エレクトロニクス/以下、Mouser)は、「第1回名古屋オートモーティブワールド」(2018年9月5〜7日、ポートメッセなごや)に出展し、同社が取り扱う車載関連製品の展示を行った。
Mouser Electronics(マウザー エレクトロニクス/以下、Mouser)は、「第1回名古屋オートモーティブワールド」(2018年9月5〜7日、ポートメッセなごや)に出展し、同社が取り扱う車載関連製品の展示を行った。
試作設計現場で強みを発揮する通販型商社のMouser。同社マーケティング担当部長を務める本間雅晴氏は、今回の出展目的として「OEM(自動車メーカー)を含めた日本の自動車業界に、通販型商社を活用した設計開発業務のスピードアップ、効率化の提案」を挙げた。
同社のグローバル全体における売上高で、自動車や鉄道などを含めたトランスポーテーション(輸送)領域の占める比率は7%となっている。一方で、日本市場では同比率が3%となっており、「日本の産業構造を考慮すると、もっとこの比率が高くて良いはず。日本の自動車業界の顧客と会話をする中で、設計現場からWebサイトで部品を調達するという習慣が根付いていないことが分かった」(本間氏)との認識を述べる。
「他国のOEMでは、設計段階においてMouserを含めた通販型商社から電子部品を調達し、開発スピードを早めている。MOQ(最小注文数量)を気にすることなく、必要な個数だけ部品を購入することができ、部品表を一括で調達できることも顧客のメリット。さらに、設計現場において煩雑な業務ともいえる、サプライヤー(電子部品メーカー)とのサンプル取り寄せ交渉を気にせず、開発に集中できる。ユーザーとサプライヤーの橋渡し役の立場だ」(本間氏)
通販型商社は、自動車開発の量産段階に求められるトレーサビリティなど大規模なサポートの提供には対応することが難しい。だからこそ、本間氏は「量産段階では、サプライヤーと顧客が直接にコミュニケーションを取ることが重要。われわれは設計の試作現場に集中する」と割り切りを見せる。
「CASE(Connected、Autonomous、Shared、Electric)時代の自動車開発では、よりスピードが求められる。日本の自動車業界では設計終了後の量産開始からリードタイムを考慮するが、設計段階でもリードタイムは発生している。設計段階のリードタイム削減に対して、われわれが貢献できることは大きい」(本間氏)
同社ブースでは、アナログ・デバイセズ(ADI)、ビシェイ、ローム、モレックス、ケメットの5社が車載向け製品を展示。注目製品を紹介する。
低ノイズスイッチングレギュレーター「Silent Switcher」シリーズと低消費電力が特長の加速度センサー「ADXL362/372」を展示したアナログ・デバイセズ。Silent Switcherシリーズは、従来一般品と比較して約半分となる低ノイズ性能と高周波駆動による小型、高効率を両立。また、高周波駆動によって同製品では、外部に必要なコンデンサー数量が従来品の半分に減っており、「昨今発生しているコンデンサーの需給問題の影響により、コンデンサー使用数量を削減する目的で従来品から乗り換える顧客が多い」(同社担当者)とする。
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