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Intelの創業7年目(1974年):「シリコン・サイクル」の登場福田昭のデバイス通信(176) Intelの「始まり」を振り返る(9)(1/2 ページ)

Intelの創業7年目(1974年)に焦点を当てる。業績は極めて好調で、収入が1億米ドルを超えた。一方で四半期業績にはピークと低下がみられ、「シリコン・サイクル」が登場していることが分かる。

» 2019年01月16日 11時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]

総収入が前年の2倍に拡大して1億米ドルを初めて突破

 Intelの公式文書である「年次報告書(アニュアルレポート)」をベースに、Intelの創業期の活動を創業年(1968年)から1年ずつ記述する連載の第9回である。前回は、創業6年目である1973年の業績と活動を解説した。今回からは、創業7年目である1974年の主な業績と活動をご紹介する。

1974年の業績ハイライト。Intelの年次報告書(アニュアルレポート)を基に作成(クリックで拡大)

 前年(1973年)に続き、1974年の業績も極めて好調である。総収入は前年の約2倍に伸び、1億3445万6000米ドルに達した。収入が1億米ドルを超えたのは、本年が初めてである。なお1974年からは、年次報告書では総収入の内訳を開示しなくなった。前年の時点で総収入のほとんどを製品売り上げが占めるようになっており、総収入と製品売り上げの金額を同一とみなせるようになったからだと思われる。

 総経費は9377万8000米ドルである。内訳は販売費が6790万9000米ドル、研究開発費が1050万米ドル、マーケティング費および一般管理費が1536万9000米ドルである。

 総収入から総経費を差し引いた営業損益(税引前損益)は3年連続の黒字である。営業利益は4067万8000米ドルとなった。営業利益の金額は前年の2.21倍とさらに大きく伸びた。売上高営業利益率(営業利益/総収入)は、30%に達している。

 純利益(最終利益)は1977万6000米ドルである。最終損益は4年連続の黒字で、金額は前年の2.15倍とこれも大きく伸びている。

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