筆者が最後にSherwani氏と会ったのは、2018年6月にドイツ・ミュンヘンで開催された「GSA 2018 European Executive Forum」の会場だった。同氏はこの時、「将来的に、誰もがもっと簡単に半導体チップの設計開発を手掛けられるよう、専門技術の必要性を低減していきたい」と述べていたが、以来その考えを貫いてきたようだ。同氏は、「当社は、半導体チップメーカーになりたいと考えている。トップクラスの半導体メーカーはいずれも、RISC-Vを開発、採用している他、既に当社への投資を行った企業もある」と述べる。
RISC-V、関心は高いが普及には障壁も
RISC-Vは今や、SoC(Sytem on Chip)に深く組み込まれたコントローラーとしての足掛かりを確立するに至った。そこで次に、「このオープンソースのISA(命令セットアーキテクチャ)は、ホストプロセッサとして、Armやx86の代替へと大きく飛躍することができるのだろうか」という疑問が生じている。