京セラは、横浜みなとみらい地区に設立した「みなとみらいリサーチセンター」の開所式を行った。ソフトウェア関連の開発体制強化と、オープンイノベーションの促進を図る。
京セラは2019年7月19日、横浜みなとみらい地区に設立した「みなとみらいリサーチセンター」の開所式を行った。ソフトウェア関連の開発体制強化と、オープンイノベーションの促進を図るのが狙い。
同社はこれまで、首都圏における研究開発拠点として横浜市内と東京都内に合計3カ所設け、主に通信コミュニケーションや自動車、環境エネルギーに関連したソフトウェアやシステムの開発を行ってきた。
これらの拠点にいる研究者を、「みなとみらいリサーチセンター」に集約し、開発体制の強化を図る。特に、IoT(モノのインターネット)、人工知能(AI)、ロボティクス、自動運転といった技術課題に対して、開発体制を強化する。
新研究所の延べ床面積は7800m2で、既に約700人が移動してきた。将来は1000人規模まで拡充する計画となっている。特に、オープンイノベーションを推進するための「共創スペース」として、社内外の人が交流する「イノベーションスクエア」や、製品試作などが行える「クリエイティブファブ」を設けた。
クリエイティブファブは、約200m2のスペースに、加工機などが設置されている。これらの装置を用いて斬新なアイデアを具現化し、製品化に向けて詳細な検討を行うことができる施設である。
開所式には、同社の谷本秀夫社長や山口悟郎会長ら幹部が出席。谷本社長は、「2020年度には売上高2兆円を目指している。このため、既存事業の拡大と新規事業の創出に努める」と述べ、外部企業との共創による新規事業の加速などを挙げた。共創スペースの設置についても、「社内外の多くの人が交流することで、新たな価値を生み出せるような取り組みをしたい」と語った。
来賓としてあいさつした横浜市副市長を務める渡辺巧教氏は、横浜市が取り組む「イノベーション都市・横浜」について触れ、横浜・関内地区に設けるベンチャー企業成長支援拠点などの活動を紹介。イノベーション人材が交流するための環境づくりに取り組んでいることを強調した。
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