このPluggableの課題をいち早く指摘し、OBOへ動いたのがMicrosoftであった。2015年3月にCOBO(Consortium for On-Board Optics)発足のプレスリリースがあり、2018年3月に仕様を発表した。COBOの仕様は公開されていて、COBOのWebサイトから依頼すれば入手できるようになっている。
図5にCOBOの狙いとFP Pluggableとの比較を示す。FP Pluggableに比較し、PCB上のRe-timerが不要なことや、フロントパネルに32個以上の光ポートを収納できることを示している。16芯光コネクタ64ポートを搭載すれば1024本の光ファイバーを収納できる。
図6にDelta Electronicsのボードデザイン図を示す。MAC Heatsinkの下にスイッチICが搭載され、その周りに16個のCOBOが配置されている。
COBOでは、8chと16chの2種類のForm Factorが定義されている。それぞれ56Gと112Gの信号に対応していて、400G(8×50G)、800G(16×50Gあるいは8×100G)、1.6T(16×100G)の光インタフェースが実現できる。また、16ch COBではDual Independentが定義され400G×2と800G×2の独立した光インタフェースを搭載できる(図7)。表1にCOBOが対象としている光インタフェースを示す。
コネクターはHigh SpeedとLow Speedの2種類が使用されている。16chは8chのダブルサイズなので、図8に8ch COBOのコネクターの外観図とピン配置を示す。コネクターの詳細は仕様書で定義されている。
図9に挿入方式を示した。z-Drop-downとy-Slideの組み合わせ(Y-Z Insertion Pluggableと称している)である。
消費電力などの条件でさまざまなサイズのForm Factorが可能なz-Pluggableの特長を生かし、COBOでは8chと16chそれぞれに長さが異なる3種類、計6種類のサイズのForm Factorを定義している(図10)。8chと16chそれぞれで同じコネクターを使用し、幅は同じでHigh Speedコネクターと反対側(光インタフェース側)を30mmから40mmと60mmと伸ばした仕様となっている。ハウジング高さは最大7.78mmで、コネクターを含めたホストPCB表面からの高さの最大値は11.45mm(0.45インチ)となっている。
Y-Z Insertionした後のモジュールの固定法は2通りある。図11に示すようにHigh SpeedとLow Speedのコネクターにラッチする方式である。また、60mmの長さのClass Cでは更にねじで固定する。
ハウジングの上部にヒートシンク装着可能である。ヒートシンク装着時の固定法に関し2通りの方式が示されている。ねじ等で固定する方法とクリップを使用する方法である。クリップを使用した固定方法例を図12に示す。
消費電力はトランシーバーに装着するヒートシンク能力によって異なるが最大で8chで20.8W、16chで41.6W。なお、8chではLow Speed pinのピンアサインによって29.1Wまで対応可能だ。
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