新日本無線は、可聴音から超音波まで検出できる防水接触型アコースティックセンサーを開発、サンプル出荷を始めた。生産設備の故障予知信号をより早く検知し、早期に対策を行うことで、突然の生産ライン停止などを防ぐことができる。
新日本無線は2020年2月、可聴音から超音波まで検出できる防水接触型アコースティックセンサーを開発、サンプル出荷を始めた。生産設備の故障予知信号をより早く検知し、早期に対策を行うことで、突然の生産ライン停止などを防ぐことができる。
工場の生産設備に用いられる回転機器などは、ベアリングの摩耗や損傷などによって故障し、生産ラインが突然停止するケースも少なくない。このため、熟練の作業者が定期的に設備のメンテナンスを行うなどしているが、十分にカバーすることはできなかったという。こうした中で近年は、機器に取り付けたセンサーが、故障につながる異常な音や振動を検知したら、速やかに部品交換などを行う方法が導入されてきた。
同社が開発したアコースティックセンサーは、MEMSセンサー技術を応用し、20Hz〜100kHzと可聴音から超音波の帯域まで、フラットな感度を実現した。これにより、従来の振動センサーでは検知できなかった、超音波領域までのモニタリングが可能になった。
センサーヘッドの筐体はステンレス製で耐環境性に優れ、防水防塵IP67対応になっている。長さ3mのケーブルも油や薬品、UVなどに耐性のある材料を用いた。外形寸法は20×20×17mmで、重さは31gである。アコースティックセンサーは被測定物に接触させて設置するため、周囲ノイズも遮音できるという。サンプル価格は9万8000円である。
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