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» 2023年01月12日 10時00分 公開

世界的オンライン半導体商社への飛躍に向かい積極投資を展開するコアスタッフコアスタッフ 代表取締役 戸澤正紀氏

半導体/電子部品通販サイト「CoreStaff ONLINE」を運営するコアスタッフは2023年、本格的な海外事業展開に向けて積極的な投資を展開する。2022年12月には、これまでの物流センターの約10倍の収容能力を誇る新物流センターの建設に着手。新たな半導体/電子部品サプライヤーとのパートナーシップ締結や、真贋判定サービスやバッファー在庫管理代行サービスなど各種サポートサービスの強化も実施する。「日本発のグローバルなカタログディスティ(カタログ商社)になる」と語るコアスタッフ社長の戸澤正紀氏に2023年の事業戦略を聞いた。

[PR/EE Times Japan]
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――2022年の市況、業績を振り返ってください。

戸澤正紀氏 2020年後半からの半導体好況が続き、2022年夏頃からそれまでのパニックのようなオーダーは少しずつ減り、後半は落ち着いてきた。

 ただ、2022年後半に入っても、レガシーと呼ばれる最先端製造プロセスを使用しない半導体製品については、生産能力に対して大きな需要がある。

 したがって売上高は、従来の3倍ほどに急増した2021年に続き、2022年も今回の半導体好況期に入る3年前と比較して大きく上がる見込みだ。

コアスタッフの業績推移[クリックで拡大] 出所:コアスタッフ

――好業績だった2022年はどのようなことに取り組みましたか。

戸澤氏 最も力を入れて取り組んだことは、サプライヤー、商材の確保になる。新たなサプライヤーと販売代理店契約を結んでいくという活動だけでなく、顧客などから余剰在庫を引き受けCoreStaff ONLINEで販売する「余剰在庫委託販売ビジネス」の強化を進めた。これまで余剰在庫を預かるのは国内の顧客が中心だったが、6つの海外拠点を生かして海外の工場で余剰となった在庫を積極的に引き受けるようになった。特にタイなどアジア地域の工場の多くは、量産工場であり余剰在庫の量も大きい。これまでこうした海外の余剰在庫の販売チャンネルは少なく、これを引き受けたことでコアスタッフとしての調達力が高まった。タイでは近く1000m2ほどの倉庫を借りる予定で、本格的な余剰在庫委託販売ビジネスを始めていく。さらに、中国などの地域でも同様に倉庫を持ち余剰在庫の引き受けを強化していく方針だ。

コアスタッフが手掛ける主なビジネス[クリックで拡大] 出所:コアスタッフ

好調の真贋判定などアナログサポートを強化へ

――2023年の市況見通しはどのようにみられていますか。

戸澤氏 長く好況期が続いてきたので、2023年にはその反動として調整が入ることになるだろう。半導体需要自体も一時期に比べ落ちていくことになるが、急減するほどではなく、過熱状態が収まり一時的に在庫調整が生じると捉えている。中長期的には半導体需要は伸びるとみられ、希望的観測になるが、2023年夏頃には調整局面から成長局面へと転じていくと予想している。

――そうした中で2023年に取り組むこと、重要なことは何になりますか。

戸澤氏 これまでの2〜3年間は半導体不足が続き、スポットオーダー、一時的な発注が急速に増えた。ただ、調整局面に入るとこうしたスポットオーダーが急減することになる。これまでのスポットオーダーを再現性のあるオーダーに変え、リピーターを増やすことが重要なテーマになる。そのためにもアナログサポートを強化していきたい。

――アナログサポートの強化について教えてください。

戸澤氏 半導体のサプライチェーンが混乱し偽造品などの被害が多く出た2021〜2022年には真贋判定サービスが大変好評で、真贋判定サービスを目当てにコアスタッフからの調達を決めた顧客が多かった。こうしたサービスの提供、強化を通じて、より多くの顧客に最初に購入を検討してもらえるディストリビューターを目指していく。

 新たなサポートサービスの提供も検討している。半導体不足を受けて、顧客の多くはこれまでの在庫をできる限り圧縮しようとする考え方から、ある程度のバッファー在庫を保有する考え方へとシフトしつつある。ただ、バッファー在庫を適切に管理し、保有することは難しい。そこで、当社が顧客に代わってバッファー在庫の管理、保有するサービスの提供を本格的に始めていく予定だ。多くの顧客のバッファー在庫をまとめて管理することで、量的なメリットも提供できるようになるだろう。

世界的なカタログディスティに向け新物流センター建設に着手

――2022年12月には、長野県佐久市で新物流センターの建設に着手されました。新物流センターの概要、建設の狙いをお聞かせください。

戸澤氏 新物流センターは鉄骨4階建て、延床面積は約1万5000m2と現物流センター(長野県佐久市)の5倍の面積を有する。さらに自動倉庫と無人搬送車(AGV)などの導入により、管理在庫数は現物流センターの約10倍になる約100万点まで増やせる見込みだ。完成時期は2024年7月ごろを予定している。

新物流センターの完成イメージ図 出所:コアスタッフ

 新物流センター建設の目的としては「日本発のグローバルなカタログディスティ(カタログ商社)になるために」という部分が大きい。

――新物流センターから全世界へ商品を出荷していこうというお考えですか。

戸澤氏 世界的なカタログディスティの多くは、1カ所の倉庫から全世界に出荷するビジネスモデルを敷き成功している。効率の良い方法だが、われわれは別のやり方でいく。新物流センターはグローバル展開の基幹倉庫という位置付けではあるが、1カ所から全商品を出荷せず、各地に倉庫を持つかたちで事業展開していく。

 タイの他にも、まだまだ準備段階で小規模だがドイツ、米国(サンノゼ)で倉庫を保有している。各地域の売れ筋商品を現地に在庫し、売れ筋については日本同様の速度で商品を届け、それ以外の商品については新物流センターから即日出荷するという体制で、他社との違いを打ち出していきたい。

サプライヤーとの関係強化急ぐ

――2023年は本格的なグローバル展開に向けた準備の年になります。

戸澤氏 世界的に目を向けてみると、既に大きな力を持った会社が多くある。(新物流センターの最大管理在庫点数である)100万点程度にするだけでは差別化できないだろう。単純に取り扱い品種数を増やしていくだけでなく、量産対応やより安定した供給など付加価値の高いサービスを提供できるよう、より多くのサプライヤーとパートナーシップ契約を結んでいくことが重要だ。まだそうした契約を結んでいるサプライヤーの数は50社ほどであり、早急に増やしていきたい。

――直近で販売代理店契約を結ばれたサプライヤーをご紹介ください。

戸澤氏 海外メーカーでは、FPGAの新興メーカーであるEfinix(エフィニックス)や、中国に本社を置くフラッシュメモリメーカーのGiga Deviceなどがある。Efinixは、市場でよく使用されるボリュームゾーンである40nmプロセス世代から16nmプロセス世代のFPGA製品を展開し、非常に多くの引き合いを得ている。

 国内メーカーでは、ルビコンや日本オートマチックマシン(JAM)などと契約を締結した。海外での販路拡大を強化したいという国内電子部品メーカーは少なくない。本格的な海外展開に向け、そうした国内電子部品メーカーとのパートナーシップの構築も積極的に進めていく。


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提供:コアスタッフ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EE Times Japan 編集部/掲載内容有効期限:2023年2月9日


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