23年Q2の半導体企業売上高ランキング、トップはIntel：15社中13社が成長

Semiconductor Intelligenceは、2023年第2四半期における半導体メーカー売上高ランキングトップ15を発表した。

[半田翔希，EE Times Japan]

　Semiconductor Intelligenceは2023年8月14日、WSTS（World Semiconductor Trade Statistics／世界半導体市場統計）や半導体メーカー各社のデータを基に、半導体市場の推移や売上高ランキングをまとめたレポートを発表した。

　WSTSによると、2023年第2四半期の世界半導体市場は前四半期比で4.2％増となった。四半期ベースでのプラス成長は2021年第4四半期以降、初めてになる。半導体市場は2020年にCOVID-19の影響で急成長した後、2021年第4四半期から減速傾向になっていた。

　Semiconductor Intelligenceは、2023年第2四半期における半導体メーカーの売上高トップ15も発表した。1位はIntelで前年同期比11％増の129億米ドル。2位はSamsung Electronicsの半導体事業で同7.3％増の112億米ドルだった。3位のNVIDIAは、AI（人工知能）プロセッサの需要の急増により同53％増の110億米ドル（予想値）と、前四半期の5位から順位が上がった。

　2023年第2四半期の売上高は、15社中13社が増加した（ただしNVIDIAやBroadcomは予測ベース）。売上高が減少したのはQualcommとInfineon Technologies（以下、Infineon）で、Qualcommは前四半期比10％減の71億7000万米ドル、Infineonは同0.7％減の44億6000万米ドルだった。

2023年第2四半期の半導体メーカー売上高ランキング（ファウンドリーは除く。また一部のメーカーの売上高には予測値が含まれている）［クリックで拡大］ 出所：Semiconductor Intelligenceのデータを翻訳して作成

　2023年第3四半期の売上高については、予測を発表している11社中9社が前四半期比で増加を見込んでいて、11社の成長率の加重平均は2％としている。メモリメーカー3社は、いずれも2023年下半期から需要が回復すると予想。その他の半導体メーカーもそれぞれ、成長／鈍化が見込まれる分野を言及している。

　同調査では、2023年通期／2024年通期の世界半導体市場の予測について、各調査機関の見解も紹介した。

　2023年通期の半導体市場についてはいずれも減少を予測していて、Future Horizonsは前年比20％減、Tech Insightsは同10％減とみている。Semiconductor Intelligenceは13％減少すると予測した。

　2024年の成長率については見解がおおよそ一致していて、Tech Insightsが前年比で10%、Semiconductor Intelligenceが11%、WSTSが11.8%成長すると予測している。一方、Gartnerは強気で、18.5％成長すると見込んでいる。Semiconductor Intelligenceは、この予測の違いはメモリ市場の予測にあると分析した。

各調査機関の2023年および2024年の半導体市場予測［クリックで拡大］ 出所：Semiconductor Intelligence