本稿では、2024年下半期(7〜12月)の半導体業界をEE Times Japanの記事とともに振り返る。
この記事は、2024年12月19日発行の「EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版2024年12月号」に掲載している記事を転載したものです。
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本稿では、2024年前半を振り返った「2024年上半期を振り返る 〜独り勝ちのNVIDIA、中国の対米規制」の記事に続き、後半となる7〜12月の出来事を、EE Times Japanの記事とともに振り返る。
レゾナックは、次世代半導体パッケージング分野において、日米の半導体材料/装置メーカー10社によるコンソーシアム「US-JOINT」を米国シリコンバレーに設立すると発表した。
レゾナック 業務執行役 兼 エレクトロニクス事業本部 副本部長の阿部秀則氏は同コンソーシアムの意義を「半導体業界ではスピード感が要求される。装置や材料を1カ所にまとめることで、新しいパッケージのアイデアができたときにすぐ検証できる」と説明した。
ソフトバンクグループ(以下、ソフトバンクG)は、英国のAI(人工知能)チップ新興メーカーGraphcoreを買収した。買収価格は非公開。
Graphcoreはこれまで、3世代のIPU(Intelligence Processing Unit)チップを開発してきた。今後は既存のIPU顧客のサポートを継続しながら、ソフトバンクGとも新製品開発を進める計画だ。
ソフトバンクG 会長兼CEO(最高経営責任者)の孫正義氏は「自身のライフワークはASI(人工超知能)を実現することだ」と明言している。これについての具体的な計画は明らかにしていないが、今回の買収もその計画の一端を担うとみられる。
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の新竹積教授は、小型EUV(極端紫外線)光源で動作する「EUVリソグラフィー先端半導体製造技術」を開発したと発表した。
従来のEUVリソグラフィー装置は10枚のミラーを用いる。EUVエネルギーはミラーで反射するごとに40%減衰することから、高出力のEUV光を得るには大きな電力と大量の冷却水が必要だった。今回の新技術ではミラーが4枚で済むため、消費電力を従来の10分の1以下にでき、装置コストも削減できる。
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