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「Switch 2」を分解 NVIDIAのプロセッサは温存されていた?この10年で起こったこと、次の10年で起こること(93)(1/4 ページ)

今回は、任天堂が2025年6月に発売した「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ 2)」を分解した。Switchには初代からNVIDIA製プロセッサが搭載されている。Switch 2では、このプロセッサはどう変わったのだろうか。

» 2025年06月25日 11時30分 公開
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 2025年になっておおよそ半年が過ぎた。2025年は新たな半導体を用いた製品が続々と販売開始されている。スマートフォンのプロセッサは、Apple、Qualcomm、MediaTekに加え、中国Xiaomiも独自設計の3nm世代プロセス適用の「XRING O1」を搭載した「Xiaomi 15S Pro」を販売しハイエンドスマートフォンの主戦場は3nmに完全に移ってきた。Xiaomi 15S Proは早々に入手しチップ開封解析を行っているので、今夏の本連載で報告したいと思っている。

 2025年はGPUでも新製品ラッシュとなっている。Intelが「Arc」GPUの第2世代Bシリーズの販売を、AMDは「RDNA 4」アーキテクチャを採用した「Radeon RX 9000」シリーズ、NVIDIAが「Blackwell」アーキテクチャのGPU「RTX 5000」シリーズを次々と販売開始している。テカナリエではIntel、AMD、NVIDIAの新GPUをハイエンドからエントリーモデルまで網羅的に入手し、全て分解しGPUチップの開封解析を行ったので、今回は前回報告の最後で告知した2025年リリースの新GPUを報告する予定であった。しかし予定を変更して今回は2025年6月5日に発売された任天堂「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ 2)」の分解およびチップ開封に関して報告したい。

分解しやすい「Switch 2」

 図1は、Switch 2の分解の様子である。他にもジョイコントローラー、充電ドックなども分解しているが、本報告では本体のみを取り上げている。分解は比較的容易だ。スマートフォンなどと違って接着材留めがほとんどなく、2種類のネジだけで封じられている。図1の左上から順に裏ブタ外し、内部金属シールド外し、ヒートシンク外し、空冷ファン外し、基板外しとなっている。ジョイコントローラー接続配線やスピーカー、マイクロフォン接続配線も両面テープ留めなので簡単に外すことができる。分解の難易度は他製品に比べ低いものとなっている(逆に言えば製造性は高い)。電池、ディスプレイの交換も可能だ。

図1 「Nintendo Switch 2」分解の様子 図1 「Nintendo Switch 2」分解の様子[クリックで拡大] 出所:テカナリエレポート
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