続いて登壇した、ルネサスのアプリケーション/システムエンジニアリング担当バイスプレジデントであるHooman Foroughi氏は、Renesas 365の具体的なコンセプトについて説明した。
同氏は、組み込み開発のプロセスを「アイデア出し」「設計」そして「製品としての具現化」という3段階に整理し、これらを1つの連続したプロセスとして統合することの重要性を強調。Renesas 365は、この統合を実現するためのインテリジェントプラットフォームとして設計されているとした。開発初期の要件をモデルベースで表現し、それを基に設計や検証を進めることで、各工程の情報が相互に関連付けられる。これによって、開発者は各要素の関係性を意識しながら設計を進めることができるとしている。
組み込み開発のプロセスを「アイデア出し」「設計」「製品としての具現化」という3段階に整理し、これらを1つの連続したプロセスとして統合することの重要性を強調した[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス同氏はまた、日常生活におけるプラットフォームの普及を例に挙げ「Uberのような配車サービスやECではプラットフォームが中心的役割を果たしているが、組み込み開発はまだその段階に至っていない」と指摘。Renesas 365によってアイデア出しからPoC(概念実証)、シミュレーションなどのデジタル検証を通じて、より迅速かつ高品質で製品化ができると強調した。
ルネサスのR&D(研究開発)/デジタルインダストリーズ担当バイスプレジデントであるLeigh Gawne氏は、Renesas 365の具体的な機能を紹介した。今回の一般提供では、第1弾として、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」574品種に対応。これらのデバイスは全てプラットフォーム上でネイティブにサポートされていて、統合開発環境e2 studioやFlexible Software Package(FSP)、SDKなどと連携する。
第1弾として、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」574品種に対応。これらのデバイスは全てプラットフォーム上でネイティブにサポートされていて、統合開発環境e2 studioやFlexible Software Package(FSP)、SDKなどと連携する[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス中核となるのが、モデルベースによる設計支援機能だ。システム全体の要件や制約条件をもとに、プラットフォームが適切なマイコン候補を自動的に提示する。ピン配置や周辺機能、タイミング、消費電力といった個別仕様だけでなく、システム内の機能ブロックとの適合性まで考慮した評価が行われるため、従来のようにデータシートを1つ1つ確認する必要がないという。これによって、これまで1デバイスにつき1時間程度を要していたという選定、検証作業を数分に短縮できるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング