ディスコの2025年度通期(2025年4月〜2026年3月)売上高は前年度比11.1%増の4368億円と過去最高で、4000億円の大台を初めて突破した。GPUや広帯域メモリ(HBM)など、生成AI関連の先端半導体需要がけん引役となった。営業利益も同10.9%増の1849億円、純利益も同9.4%増の1355億円で過去最高を記録。6期連続で最高益を更新した。
ディスコは2026年4月22日、2025年度通期(2025年4月〜2026年3月)の業績を発表した。売上高は前年度比11.1%増の4368億円と過去最高で、4000億円の大台を初めて突破した。GPUや広帯域メモリ(HBM)など、生成AI関連の先端半導体需要がけん引役となった。営業利益も同10.9%増の1849億円、純利益も同9.4%増の1355億円で過去最高を記録。6期連続で最高益を更新した。
ディスコの2025年度第4四半期(2026年1〜3月)業績は、売上高が前年同期比10.2%増の1330億円、営業利益は同13.6%増の587億円、純利益は同11.0%増の428億円と増収増益だった。生成AI向けの装置需要の継続を背景に機械装置の検収が進捗。消耗品出荷も堅調で、売上高は四半期として過去最高を記録した。売り上げ総利益率(GP率)は、前四半期からは0.5ポイント減とはなったが、高付加価値製品の貢献によって引き続き70.9%と高い水準を維持している。
第4四半期の出荷額は1216億円で、四半期ベースで過去最高を更新した。生成AI向け装置出荷が好調だったほか、OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)向けにも動きが出てきたことで装置出荷が伸長したという。また、消耗品である精密加工ツールも、顧客の設備稼働率に連動して出荷が増加した。装置出荷額を用途別でみると、メモリ向けが増加したほか、ロジック向けも生成AIおよびOSAT向けを中心に高水準で推移した。一方、パワー半導体向けはEV需要停滞などを背景に減少した。
なお中国向け売り上げ比率は第4四半期は約31%で、従来と同様に30〜35%のレンジで推移。2026年度については第2四半期以降については「まだ見えていないところがある」としつつ、第1四半期に関しては「引き続き需要は継続する」との見方を示した。背景には、中国政府による半導体国産化の推進がある。ICだけでなく、CMOSイメージセンサーやパワー半導体、ウエハーメイクなど幅広い分野で投資が進んでいて、一定の需要は今後も続く見通しだとている。
2026年度第1四半期(2026年4〜6月)の業績見通しは、売上高が前年同期比18%増の1152億円、営業利益が同21.7%増の420億円、純利益は同23.9%増の338億円と増収増益を予想。営業利益率は同1.2ポイント増の39.6%としている。また出荷額も1320億円と3四半期連続で過去最高額更新となることを見込む。同社は「引き続き生成AI関連需要が強く、当社工場も繁盛状況が継続している」としている。
2026年度の設備投資額は約330億円を見込む。同社は広島県呉市の新工場建設や「羽田R&Dセンター」(東京都大田区)の建て替えなど設備拡張の投資を進めていて、「全体の設備投資額は引き続き高水準が続く見込みだ」としている。研究開発費は約360億円の見込みだ。
なお、現在の中東情勢に関連した影響については、「需要面と供給面を分けて考える必要がある」とした上で「半導体需要に直接的な影響を与えるものではないと思われる」と説明。そのうえで供給面についても「特定の原材料価格高騰の影響について、当社の原価率や構造を踏まえると、業績への影響は限定的だ」とした。
また、原材料価格高騰についても原価率は約30%程度で、さらにそのうち部材/原材料の占める比率は非常に小さく「特定の部材、原材料のコスト上昇があっても十分に吸収可能だとみている」と説明していた。
メモリ向け装置の需要動向については、生成AI用となるHBM向け装置については「需要はかなり強い状況だ」と説明。メモリメーカー大手3社を中心に投資が継続していて、この傾向は2026年度も続く見通しだという。一方、従来型の汎用メモリについては、メモリの需給逼迫や価格上昇は見られるものの、「設備投資の本格回復はまだはっきり見えていない」と説明。引き続き各メーカーの投資計画を注視し、汎用メモリ分野における投資の方向性を見極める方針だとした。
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