中国はレアアース資源の開発に積極的で、南鳥島公海周辺上でも調査を進め、研究論文を発表することで存在感をアピールしている。一方、2025年10月の日米首脳会談では高市早苗総理大臣が南鳥島レアアース泥の日米共同開発に言及した。加藤氏はこれを「非常に良い流れ」だと評する。
「現在、日本政府が検討している技術開発は非常に厳しい。そのため、米国や欧州と協力するほうが圧倒的に早く開発できる。絶好のチャンスが到来していると考えている」(加藤氏)
加藤氏によると、レアアース泥には5つの長所がある。1つ目が含有量で、陸上レアアースより高濃度なことに加え、特にイッテルビウムなどの重レアアースの含有量が高く、資源としてバランスが良い。2つ目が資源量で、陸上埋蔵量のおよそ1000倍にもなる。3つ目が資源探査の容易さで、調査ポイントの四隅でレアアース泥を採取/解析するだけと、2日ほどで探査できるという。
4つ目が抽出の容易さで、常温の希酸に浸せばほぼ全てのレアアースが取り出せる。そして5つ目が、トリウムやウランなどの放射性元素を含まないことだ。中国鉱山では放射性元素の廃棄物処理が最大の問題になっているが、レアアース泥はその問題が存在しない「環境に優しいクリーン資源だ」(加藤氏)とする。
「陸上鉱山は誰でもアクセスできることが、児童労働や違法採掘による環境汚染などの問題の一因になる。一方、海底資源開発は高度な技術とコンプライアンスを持った国や企業が主体になるため、厳密な管理の下で開発が行われる。ビジネスとして持続可能な資源開発は、海にこそある」(加藤氏)
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