大阪大学の研究グループは立命館大学の協力を得て、単一材料で同一箇所から多色発光が得られる「可視光LED」を開発した。電流注入量を変えても各発光色が変化することはないという。
大阪大学大学院工学研究科の市川修平准教授らによる研究グループは2026年7月、立命館大学総合科学技術研究機構の藤原康文教授の協力を得て、単一材料で同一箇所から多色発光が得られる「可視光LED」を開発したと発表した。電流注入量を変えても各発光色が変化することはないという。
研究グループは、単一の材料で多色に発光し、周辺環境の変化にも発光色が影響されない「希土類元素」を添加した半導体に着目した。中でもテルビウム(Tb)イオンは、青や緑、黄、赤を同時に発光する希土類元素である。
今回の研究では、MOVPE法を用い窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)にTbを添加したLEDを開発した。試作した「Tb添加AlGaN LED」に対し、室温下で電流を流したところ、同一箇所から青、緑、黄、赤という4色の発光が得られることを実証した
さらに、AlGaN半導体においてAlの組成割合を、例えば62%や68%に増やすと発光効率(外部量子効率)が飛躍的に向上する機構があることを突き止めた。しかも、発光層の下地層にAlNを用いれば、基板との格子ずれが減少し高い結晶品質が得られることが分かった。Tb周りの結晶に圧縮ひずみが内包されることで、Tbがより発光しやすい状態に変化することで、電気的・光学的特性が大幅に向上することも実証した。カラーフィルターを用いれば、同じ発光領域からRGBの各光を選択的に取り出すことも可能である。
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