STマイクロエレクトロニクスは「TECHNO-FRONTIER 2026」で、人の姿勢を認識して同じ動きを再現するロボットや、制御基板を一体化したモーターのデモを披露した。センサーやマイコン、電源、モータードライバーを組み合わせ、フィジカルAIを支えるソリューションとして提案する。
STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は「TECHNO-FRONTIER 2026」(2026年7月15〜17日、東京ビッグサイト)に出展し、フィジカルAI向けのソリューションやデモを紹介した。センサーやマイコン、電源、モータードライバーなど、ロボットに必要な製品を組み合わせて提案する。ブース担当者によると、STが展示テーマとしてフィジカルAIを前面に掲げるのは今回が初めてだという。
ブースでは、カメラで捉えた人の姿勢を認識し、ロボットが同じ動きを再現するデモを紹介した。撮影した画像は外部のコンピュータやクラウドに送信せず、システム内で処理。画像から頭や肩、腕などの位置を示す点の座標を抽出し、姿勢を表すデータに変換してロボットを制御する仕組みだ。
ロボットの関節を動かす技術として、STが開発した制御基板を取り付けたモーターも展示。ロボットの制御では重要だが技術的な難易度が高いとされる低速回転のデモを紹介した。基板にはマイコンやセンサー、窒化ガリウム(GaN)トランジスタとゲートドライバーを集積したモーター制御用デバイス「GaNSPIN」などを搭載している。
従来はモーターとインバーター/制御回路を別々に配置する構成が一般的だったが、制御機能をモーター側に集約することで、システムの軽量化や省スペース化につなげられる。モーター自体にセンシングや演算機能を持たせることで、各関節をインテリジェント化する狙いもある。
STは完成したモーターモジュールを販売するのではなく、動作確認済みのリファレンスデザインとして顧客に提供する。顧客はこれを基に、自社のロボットや機器に合わせて回路や機能を変更できる。
制御用のサンプルソフトウェアも提供する。ソフトウェアはC言語をベースとしていて、顧客側で用途に応じたカスタマイズが可能だ。半導体製品だけでなく、それらを実際に動作させるためのソフトウェアまで提供することで、開発の立ち上げを支援する。
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