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中国最大のDRAMメーカーCXMTがIPOへ 増産とHBM開発で存在感Micronに迫る生産能力、HBM3Eの開発も視野(1/3 ページ)

中国最大のDRAMメーカーであるChangXin Memory Technologies(CXMT)が、大型IPOに向けて動き出した。DRAMの生産能力では2030年までにMicronを追い抜くとの予測もあり、汎用DRAMの増産に加えてHBM3Eの開発も進める。先端HBM市場で大手3社を脅かす段階にはないものの、DRAMの供給構造や価格に影響を与える存在になりつつある。

» 2026年07月31日 11時00分 公開
[Majeed AhmadEE Times]

 中国・安徽省合肥市での創業から10年を経て、ChangXin Memory Technologies(以下、CXMT)は、企業として大きな節目となる新規株式公開(IPO)の準備を整えた。これは、中国のビジネス史上最大規模のIPOになると予想されている。現在、Samsung Electronics、SK hynix、Micron Technologyに続く世界第4位のメモリチップメーカーであるCXMTは、IPO前の段階で約86億米ドルを調達し、上海証券取引所に上場申請を行った。

強気の価格設定、Micronに迫る生産能力

 CXMTのIPOを控えた時期に、半導体業界を驚かせる2つのニュースが伝えられた。1つ目は、CXMTの強気の価格設定だ。業界レポートによると、CXMTは、Samsungの64Gバイト DDR5サーバ向けメモリモジュールに相当する自社製品に、Samsungの1ユニットあたりの価格(約1240米ドル)を上回る価格を設定したとされている。2つ目は、HuaweiとのDRAM価格を巡る問題を受けて、CXMTが自社のクリーンルームからSiCarrierのエンジニアを立ち退かせたことだ。半導体製造装置ベンダーであるSiCarrierは、Huaweiと深い戦略的提携関係にある。

 さらに、CXMTが2030年までにメモリウエハーの生産能力でMicronを追い抜くとの市場予測もある。中国最大のDRAMメーカーであるCXMTは、合肥と上海の2つの新工場が完成すれば、月間約35万枚のDRAMウエハーを生産すると予測されている。これは、Micronの月間37万5000枚というDRAMウエハー生産能力に迫る勢いだ。

上海のDRAM工場は2026年下半期に完成を見込む 上海のDRAM工場は2026年下半期に完成を見込む[クリックで拡大] 出所:CXMT

 皮肉なことに、Appleは中国国内で販売する自社製品にCXMTのメモリチップを採用することを視野に入れていて、CXMTに対する貿易規制の撤廃を米国政府に働きかけている。その一方で、MicronはCXMTや、中国のもう1つの大手メモリメーカーであるYangtze Memory Technologies Corporation(YMTC)にさらなる規制を課すよう、米国議会に働きかけている。

 こうした動きは、長らく米国や韓国の製品に代わる安価な選択肢と見なされてきた中国のメモリチップメーカーが、急激なメモリ市況の上昇局面において恩恵を受けていることを示している。わずか5年前、CXMTは世界DRAM市場で事実上、存在感を持っていなかった。Reutersの報道によると、2025年の世界DRAM市場におけるCXMTのシェアは約7.7%だったという。

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