AI需要を背景に半導体市場が拡大する一方、微細化や3次元(3D)積層化によって製造プロセスは複雑化している。京セラは、幅広い材料ラインアップと成形/加工技術を強みに、半導体製造装置向けファインセラミック部品を強化している。前工程に加え、中/後工程での用途開拓も進める。
京セラは、AIデータセンター投資の増加や、それに伴う半導体需要の成長を受け、半導体製造装置用部品に注力している。同社は2026年8月24日、先端半導体/AIデータセンター分野の製品に関するプレス向け説明会を開催し、半導体製造装置向けファインセラミック部品の技術や今後の事業戦略について説明した。
京セラのファインセラミック事業は、1959年の創業当初から続く事業で、半導体製造装置部品のほか、車載部品や一般産業機械部品などを展開する。中でも半導体製造装置部品は成長を続け、現在では同事業本部の売上高の約6割を占める。主力製品の多くはカスタム品で、多品種少量生産を行っている。
昨今、AI需要などを背景に半導体はいっそう高性能化が進み、構造も複雑になっている。微細化やチップレット化、3次元(3D)積層化が進み、製造装置にもさらなる高度化が求められている。
例えば成膜/エッチング工程では、3D構造などを加工するために、プラズマガス種の多様化や電気的パワーの増大など、プロセス条件がより過酷かつ複雑になっている。温度条件もマイナス域から数百度まで広がる。一方、先端の露光装置や検査装置ではナノメートルレベルの精度が要求され、温度変化による寸法変化を抑える低熱膨張性や、ステージを高速駆動するための軽量性、高い剛性などが重要になる。
こうした要求に対応できる材料として、京セラが強みを持つのがファインセラミックスだ。
京セラは、幅広いセラミックス材料を扱えることを強みとして挙げる。アルミナや炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニアといった広く利用される材料に加え、供給メーカーが限られる窒化アルミニウム、サファイア、イットリア、YAG分散アルミナなども手掛けている。
半導体製造装置では、プロセスの種類によって求められる材料特性が異なるほか、同じプロセスでも部品が使われる場所によって適切な材料は変わる。京セラは幅広い材料ラインアップから用途に適したものを提案し、既存材料で対応できない場合には新たな材料開発にも取り組むとしている。
セラミック半導体パッケージで培ってきた積層技術などの成形/加工技術も強みだ。例えば、一部に穴を開けた薄いセラミックシートを重ね合わせて焼成することで、内部に複雑なガス流路などの中空構造を形成するとともに、電極やヒーターも立体的に内蔵できる。
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