東京エレクトロン デバイスは半導体/電子デバイスやIT製品を扱う技術商社でありながら、自社製品の開発や設計/量産受託などのメーカー機能も有する。2026年4月に社長に就任した宮本隆義氏に、足元の半導体市況や調達環境、エッジAIの顧客ニーズ、メーカー機能の成長戦略について聞いた。
東京エレクトロン デバイス(TED)は、半導体/電子デバイスやIT製品を扱う技術商社である一方、設計/量産受託、自社製品の開発や製造といったメーカー機能も持つ。同社は中期経営計画「VISION2030」で、「技術商社機能×メーカー機能」を軸に各事業を成長させる方針を掲げている。
2026年4月に同社の社長に就任した宮本隆義氏に、商社という立場から見た半導体市場や顧客の調達動向、エッジAIのニーズ、自社製品を含むメーカー機能の成長戦略について聞いた。
――2027年3月期第1四半期のTEDの業績は、売上高が前年同期比33.6%増の603億2200万円、営業利益は同26億1100万円増の40億6600万円と好調でした。足元の半導体市場をどのように見ていますか。
宮本氏 受注はかなり戻ってきている。背景にあるのは顧客側の在庫が解消されてきたことと、インフレの影響だ。インフレの局面では今後も価格が上がることが分かっているので、「必要になるのであれば今のうちに買っておこう」という動きが出てくる。値上がり前の価格で発注しておくという意識もあり、長期の発注が増えている。2027年度分までオーダーが入っているケースもある。用途別では、産業機器/車載向けともに成長している。
今後もこのまま一本調子で受注が増え続けるとは考えておらず、ある程度は落ち着いてくるとみている。しかし、AIサーバやデータセンター需要が半導体市場の成長ドライバーとなっていることは確かだ。GPUやメモリ、電源や空調、それらを供給する製造装置など、サプライチェーン全体が引き上げられている状態だ。
供給状況は、製品によって大きく異なる。需要がサプライヤーの供給能力を超えているものもあれば、十分に供給できているものもある。TEDは、2027年3月期第1四半期の業績が好調だったことから、上期の業績予想を上方修正した。しかし、下期については予想を据え置いた。大量の注文が入る中でサプライヤーが納期を見直す動きも出ていて、下期に顧客へきちんと届けられるかを見極めにくかったからだ。
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