中長期的な需要拡大に対応するため、キオクシアは生産基盤の増強も進める。同社は今回、北上工場(岩手県北上市)の第3製造棟「K3」の建設予定地の整備を開始したことを明らかにした。K3では最先端の3次元NAND型フラッシュメモリ「BiCS FLASH」を生産する計画で、2029年度中の稼働開始を予定している。
生産能力の拡大に当たっては、まず四日市工場の第7製造棟「Y7」と北上工場の第2製造棟「K2」の既存スペースを活用し、その後、K3によって市場の成長に合わせて段階的に生産能力を拡張する方針だ。
また、同日には、北上工場を運営する完全子会社のキオクシア岩手を、2027年4月1日付で吸収合併することも発表した。経営資源の一体的な運用を通じて、最先端フラッシュメモリの製造力強化を図る。
設備投資についても、需要拡大への対応を急ぐ。河村氏によると、同社は2026年度から2028年度までの中期経営計画において、年間4500億〜4800億円程度の設備投資を3年間実施する計画だが、2026年度は翌年度に予定していた投資の一部を前倒しし、5000億円強から6000億円弱の規模まで引き上げる計画という。ただ、3年間の投資総額については、現時点で大きく変更する考えはないとも説明した。
キオクシアは2027年3月期第3四半期(2026年10〜12月)の売上高について、前四半期比約1%増の2兆5000億円を見込む。Non-GAAPの営業利益は2兆円、Non-GAAPの純利益は1兆3650億円を予想。営業利益は4四半期連続で過去最高を更新する見通しだという
なお、第3四半期の想定為替レートは1米ドル=157円で、第2四半期の161円から円高に振れることによる営業利益へのマイナス影響を約550億円と見込む。それでも、販売価格の上昇などによって増収増益を確保する計画だ。
2027年3月期第3四半期の業績予想。売上収益は2兆5000億円、Non-GAAP営業利益は2兆円を見込み、営業利益は4四半期連続で過去最高を更新する見通し[クリックで拡大] 出所:キオクシアホールディングス一方、第3四半期の出荷量は前四半期とおおむね横ばいとなる見通しだ。これは、一部の製品を第2四半期に前倒しで販売したことに加え、製品構成が生産リードタイムの長いデータセンター/エンタープライズ向けにシフトし、一部の出荷が第4四半期にずれるためという。このため、第4四半期には記憶容量ベースの出荷量が大きく増加し、成長が再加速すると見込んでいる。
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