電気自動車(EV)の量産を間近にして、リチウムイオン2次電池にも規模の経済を追求する動きが盛んになっている。
エリーパワーは、大型リチウムイオン2次電池(図1)の量産化技術を向上するため、研究開発設備の導入と材料の調達を目的に、約8億円の第三者割り当て増資を実施した。2009年7月29日には、豊田通商が約5億円を引き受け、このほか、ミツミ電機が約2億円、三井住友海上キャピタルも引き受けた。これにより、2006年9月の設立以来の払込資本の総額が101億円に達したという。
豊田通商は、これまでの風力発電事業に加え、リチウムイオン2次電池を活用した太陽光発電などのグリーン電力事業を進めるという。
ミツミ電機は環境・省エネルギ分野に注力しており、同社が民生機器向けに展開してきたリチウムイオン2次電池関連事業を産業機器向け分野にも展開するために役立つとした。
エリーパワーによると、2010年には年産20万セルの生産体制を構築し、その後、年産120万セルまで生産能力を拡大する予定である。今回の資金は電池の性能や量産技術の向上に用いるという。
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