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エプソントヨコムが水晶ジャイロセンサーを発売、高感度と広検出範囲を両立水晶デバイス ジャイロセンサー

» 2010年09月03日 15時41分 公開
[前川慎光,EE Times Japan]

 エプソントヨコムは、高感度と検出範囲の広さを両立させた1軸の水晶ジャイロセンサー「XV-3700CB」を発売した(図1)。すでにサンプル出荷を開始しており、サンプル価格は5000円。量産出荷は2010年6月に開始した。量産時の価格は、顧客ごとに個別に対応する。

 XV-3700CBは、ゆっくりとした動きから素早い動きまで、人間や物体が動いたときの幅広い加速度変化を、正確に検出することを目的に開発したジャイロセンサーである。

 幅広い加速度変化を測定しようとすると、ジャイロセンサーの検出範囲を広げる必要がある。さらに、人間や物体のゆっくりとした動きを正確に検出するには、高い感度も必要だ。しかしこれまで、検出範囲を広げることと、高い感度を両立させることが課題になっていた。

図1 図1 エプソントヨコムのジャイロセンサー「XV-3700CB」
人間や物体の動きを検出するために、測定範囲の広さと高い感度を両立させた。外形寸法は、5.0mm×3.2mm×1.3mmである。

 そこで同社は、素早い動きの測定に適した高速モードと、ゆっくりとした動きの測定に適した低速モードを用意することで、検出範囲と感度という2つの特性を両立させた。高速モードのときの公称感度は0.8mV/度/sで、検出範囲は±1500度/s。低速モードのときの公称感度は3.624mV/度/sで、検出範囲は±300度/sである。2つの出力系統があり、高速モードと低速モードのそれぞれの測定結果を同時に出力する。

 対象とする用途は、人の行動や運動の解析、各種リモコン、マウスなどである。測定した結果はアナログ信号で出力する。電源電圧範囲は、2.7V〜3.3V。動作温度範囲は、−20℃〜80℃。

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