NXPセミコンダクターズは、2011年第2四半期に量産開始を予定している32ビットマイコンの新品種「LPC4300」を、組み込み機器の総合展示会「Embedded Technology 2010(ET2010)」(2010年12月1日〜3日にパシフィコ横浜で開催)で紹介した。
LPC4300は、アーム(ARM)のプロセッサコア「Cortex-M4」と「Cortex-M0」を集積したデュアルコアのマイコンである。浮動小数点演算や積和演算処理に対応したCortex-M4コアで、オーディオ処理や映像処理、モーター制御などを担当させ、Cortex-M0コアでは周辺回路を制御するといった使い分けを想定している。
会場では、LPC4300をオーディオ処理に使ったデモを見せていた(図1、図2)。Cortex-M4コアを使ってオーディオ信号をイコライザ処理し、Cortex-M0コアではI2Sインターフェイスの制御を担当させる。イコライザ処理の内容を変えたとき、遅延なく音質が変わることをデモを通してアピールしていた。
NXPセミコンダクターズはこのほか、同社のZigBee対応マイコンとLED制御ICを組み合わせた照明制御のデモを紹介した(図3)。
自己発電型スイッチとZigBee対応マイコンを使ったもので、電力供給のための配線や電池は不要である。自己発電型スイッチを利用者が押し込むという動力源を使って、制御信号を無線で飛ばす仕組みだ。「当社の製品群をエネルギーハーベスティングに適用したデモは初。日本市場に、無線とLED制御などを組み合わせたシステムとして提案していく」(同社)という。
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