ASMLの2025年第2四半期業績は、売上高76億9200万ユーロ、粗利益率53.7%だった。ASML CEOのChristophe Fouquet氏は「売上高は予想していた範囲の上限に達し、粗利益率は予想を上回った。2026年を見据えると、AI関連の顧客基盤は依然として強固だ。同時に、マクロ経済および地政学的な動向による不確実性は高まっている」とコメントしている。
ASMLは2025年7月16日(オランダ時間)、同年第2四半期(4〜6月)の業績を発表した。それによると、売上高は76億9200万ユーロで、粗利益率は53.7%だった。
ASML CEOのChristophe Fouquet氏は「売上高は予想していた範囲の上限に達し、粗利益率は予想を上回った。2026年を見据えると、AI関連の顧客基盤は依然として強固だ。同時に、マクロ経済および地政学的な動向による不確実性は高まっている」とコメントしている。
2024年第2四半期の装置の売上高は55億9600万ユーロだった。そのうちEUV露光装置は48%で、出荷台数は11台だった。装置の用途はロジック半導体が69%、メモリが31%。装置出荷先の地域別比率は台湾が最多で、全体の35%を占めた。続く中国が27%、韓国が19%を占めた。
2024年第2四半期の受注高は55億4100万ユーロで、うちEUV(極端紫外線)露光装置が23億ユーロを占めた。用途はロジックが84%、メモリが16%だった。
DRAMにおいてリソグラフィによる生産性向上は継続的に進んでいて、Fouquet氏は「『TWINSCAN NXE:3800E』の導入はこの勢いをさらに加速させるものだ」と説明。また、高NA(開口数) EUV露光装置を含むEUV露光装置の導入も計画通りに進んでいるといい、第2四半期に量産用の高NA EUV露光装置である「TWINSCAN EXE:5200B」を初出荷したことも明かした。
TWINSCAN EXE:5200Bは1時間当たり175枚以上のウエハー処理が可能で、高NA EUV露光装置のプロトタイプである「TWINSCAN EXE:5000」と比較して約60%生産性を向上させる。
2025年第3四半期(7〜9月)の業績見通しは、売上高が74億〜79億ユーロ、粗利益率が50〜52%。2025年通期では、売上高が前年比約15%増になる見込みだ。
さらに、2030年の売上高は約440億〜600億ユーロ、粗利益率は56〜60%にも達する可能性があるとしている。
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