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TEDがUSB3.0対応の拡張ボードを開発、TIのPHYチップとインベンチュアのIPを採用高速シリアルインターフェイス技術 USB3.0

東京エレクトロンデバイス(TED)は、インベンチュアと共同で、USB3.0規格に準拠したFPGA搭載インターフェイスボード「TB-FMCH-USB30」を開発し、2011年4月に販売を開始する。

» 2011年02月22日 19時12分 公開
[前川慎光,EE Times Japan]

 東京エレクトロンデバイス(TED)は、インベンチュアと共同で、USB3.0規格に準拠したFPGA搭載インターフェイスボード「TB-FMCH-USB30」を発表した(図1)。2011年4月に販売を開始する予定である。

 TB-FMCH-USB30は、FMC(FPGA Mezzanine Card)規格のコネクタを備えた小型基板で、FPGA搭載の開発プラットフォーム(マザーボード)の機能を拡張するもの。例えば、DDR3対応のSDRAMを採用したFPGA搭載の開発プラットフォーム「TB-6S-LX150T-IMG2」と組み合わせて使う。

 TB-FMCH-USB30には、テキサス・インスツルメンツのUSB3.0規格のPHYチップ「TUSB1310」とザイリンクスの低コストFPGA「Spartan-6 LX75T」を採用し、FPGAにはインベンチュアが開発したUSB3.0規格のデバイスコントローラIP「Z-core USB 3.0」が実装してある。東京エレクトロンデバイスは、このインターフェイスカードを利用することで、すぐにUSB3.0規格を採用した組み込み機器の開発を始められることを訴求する。

図1 図1 USB3.0規格対応の拡張ボード「TB-FMCH-USB30」を使ったデモ。PCのRAMメモリに格納したデータを、USB3.0の拡張ボードを介して、ディスプレイに表示させていた。TED プログラマブル ソリューション 2011で、インベンチュアが展示したもの。USB3.0インターフェイスを採用した機器の開発を迅速に進められることをアピールしていた。

 東京エレクトロンデバイスは、「V-by-One HS」や「Display Port」、「LVDS」といったさまざまなインターフェイス規格に対応した拡張ボードを製品化しており、今回新たに、USB3.0規格に準拠した品種を追加した。

 対象機器は、高速のデータ伝送が必要となるさまざまな機器である。例えば、監視カメラや工業用カメラ、放送機器、オフィス機器、医療機器など。販売価格は、10万円を切る価格帯に設定する予定である。

 インベンチュアは、TB-FMCH-USB30を使ったデモを、東京エレクトロンデバイスが2011年2月16日に開催した技術セミナー兼展示会「TED プログラマブル ソリューション 2011」に出展した。

3D映像機器の開発もFPGAで

 この他、TED プログラマブル ソリューション 2011では、東京エレクトロンデバイスが、3D映像処理に対応した開発プラットフォーム「Spartan-6 FPGAコンシューマビデオキット 2.0」を展示していた(図2)。

図2 図2 3D映像処理に対応したコンシューマビデオキット 2.0を使ったデモ。3D画像や3D映像に対応したデジタルカメラやビデオカメラで撮影したコンテンツを、テレビに表示させていた。3D映像の処理アルゴリズムや、2D映像から3D映像への変換アルゴリズムの開発などへの活用を想定している。

 コンシューマビデオキット 2.0は、東京エレクトロンデバイスとザイリンクスが共同で開発したもの。米国最大の家電ショー「2011 International CES(Consumer Electronics Show)」で、ザイリンクスが初公開した。日本国内で披露するのは、今回が初めてである。

 コンシューマビデオキット 1.0で対応していた、V-by-One HSやDisplay Port、LVDSといった高速インターフェイス規格に加えて、今回新たにHDMI 1.4a規格に対応した拡張ボードを追加した。2D映像から3D映像への変換アルゴリズムや、3D映像の処理アルゴリズム、画像認識アルゴリズムなどの開発に活用できる。

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