「iPhone 6」とともに発表された「Apple Watch」は、早くも消費者の心をつかんだようだ。発売までにどこまで改良されるかは分からないが、現時点で、好ましい点と気になる点をいくつか挙げてみたい。
スマートウオッチが相次いで投入される中、ウェアラブル機器の購入に慎重になったり、ブームに疲れたりする消費者もいたのではないだろうか。だが、それも一気に変わった。Appleのスマートウオッチ「Apple Watch」がついに発表されたのだ(関連記事:Appleがウェアラブル機器市場に参入、「Apple Watch」の発表で)。
Accenture Interactiveの調査部門であるAcquity Groupは、スマートウオッチやヘルスケア関連のウェアラブル機器について「今後5年間で、調査対象の消費者のうち半数近くが購入を検討している」と報告している。
Apple Watchの登場をきっかけに、世界中がスマートウオッチを好意的に受け止めるようになったように感じる。
一方で、こうした現象は当然とも思える。Appleは、腕時計などしないような若い世代にApple Watchをアピールしている。これら若い消費者にとって新しい“オモチャ”になれば、Apple Watchは未開拓の市場を切り開くことになるかもしれない。
Apple Watchが最終的にどんな製品になるのかは分からないが(発売は2015年初頭の予定だ)、現時点での発表を基に好ましい点を4つ、気になる点を3つほど挙げてみたい。
Apple Watchで最も好きなのが、「Digital Crown」と呼ばれるリューズだ。AppleのCEOであるTim Cook氏はプレゼンテーションで、「時計の小さな文字盤をタッチしてアイコンをコントロールするのは難しい」と指摘している。「ディスプレイが小さ過ぎて、インタフェースとしては使い勝手がかなり悪い」(Cook氏)。Appleはこれを解決する方法として、時計が発明された当初から付いている機構であるリューズを追加したのである。
Digital Crownを回すことで、ユーザーはスマートウオッチの画面をスクロールできる。Digital Crownを押せばホーム画面に戻る。とてもシンプルだ。「iPod」のホイールを思い出す。
いうまでもないが、スマートウオッチの基本は“時計”である。少なくとも筆者はそう考えている。Apple Watchのルック&フィールは、ごく一般的な時計にとても近い。この点もシンプルだ。
「iPhone 6」のように、Apple Watchには決済機能「Apple Pay」に対応している。Appleは、「Apple Payは、より便利で安全な支払い方法である。コーヒーも食品も、その他の物も、手首をかざすだけで買えるようになる」と述べる。
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