コミュニケーションには、直接話す他に、メールやSNSを使ったやり取りなど、さまざまな方法がある。Apple Watchは、もう1つ新しい方法を提案した。“digital touch”である。Appleによれば「言葉すら使わないコミュニケーション方法だ」という。
似たようなコンセプトを、数年前に日本の展示会で目にしたことがある。筆者の記憶が正しければ、そのデモは、好きな人の元にハート型の置き物を置いておき、その人の考えると置き物が光る(携帯電話機で信号を送って光らせる)、といった感じだった。
Apple Watchも、言葉を使わずに気持ちを伝えることができるようだ。例えば、自宅にいる家族のことを思い浮かべた時に、家族が着けているApple Watchを優しく振動させることができるという。
Appleは、心拍数を送信するデモも披露した。「画面を2本の指で押すと、内蔵の心拍センサーが心拍数を測定して相手に送信する。自分の気持ちを親密な相手だけに伝えるシンプルな方法だ」(Apple)。だが、これについては親密過ぎるような気がしないでもない。
この他に、指で描いた簡単なイラストを送信できる機能もある。
Appleは、Apple Watchの寿命について発表では明らかにしていない。どのくらいの頻度で充電が必要になるのかは、まだ分からない。もし毎晩充電することになれば、あまりよくはない。筆者は普通の時計を使い続けるだろう。
充電は、Appleが開発した技術「MagSafe」と電磁誘導を組み合わせた方式を採用している。同社は、「磁石を利用した端子を文字盤の裏側に近づけると、ぴたりとくっついて自動的に充電を始める」と説明した。
Apple Watchは「iPhone 5」以上のiPhoneと連携するが、これについて不満を述べる消費者も既に出ている。「iPhone 4」には接続できない(つまり、新しいiPhoneに買い替えてほしいということだろう)。さらに重要なのは、Apple WatchはAndroidユーザーにとっては何の意味もないということだ。
また、iPhoneと接続しなければGPSを利用できない点も指摘されている。これには少し驚いた。多くのウェアラブル機器では、当たり前のようにGPSが搭載されているからだ。Apple Watchに搭載されている活動量管理アプリ「Activity」は、なかなかよさそうだが、ジョギングする時はやはりGPSが欲しくなる。
現在、米国では、Citiグループ、Bank of America、Wells Fargo、Capital One、JPMorgan Chase、Barclaysなどの銀行/金融機関が、Apple Payに対応するとしている。クレジットカード会社では、MasterCard、Visa、American Expressが対応する予定だ。
米国の店舗のほとんどは、Apple Payに対応できる設備を備えてはいない。Apple Payを普及させるためには、小売店への説得やプロモーションが必要になってくるだろう。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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