クリスティ・デジタル・システムズは2015年6月、4K 3DLPプロジェクタ「Christie Mirage 304K」を発表した。従来モデルから小型化を実現した上で、120Hzでの動作、4K 3DLP、全方向利用が可能な製品は世界初だという。
映像出力機器の販売を行うクリスティ・デジタル・システムズは2015年6月、東京ビッグサイトで開催された3D&バーチャル リアリティ展(IVR)で立体視プロジェクタ「Christie Mirage 304K」を発表した。
自動車の開発現場の他、テーマパーク、官公庁、石油ガス/バイオテクノロジー業界などでの3D用途に向けて展開していく。
Christie Mirage 304Kは、120Hz表示に対応し、解像度は4K(4096×2160)の3DLPプロジェクタである。最大輝度は、3万センタールーメン/2万9000ANSIルーメン、コントラスト比は2000:1となっている。また、同社の高速画像処理技術「Christie TrueLife」を用いて、毎秒最大1.2Gピクセルの動画処理にも対応。「4KやHDが混在していても、スムーズにコンテンツが提供できる」と担当者は語る。
外形寸法は幅約597mm×奥行き959mm×高さ305mmで、重さは70kg。従来製品の幅648x奥行き1298x高さ483mm、重さ114kgより大幅な小型化、軽量化に成功した。これにより360°全方向での利用が可能になった。同社によると、この大きさで120Hzでの動作や360°全方向での利用が可能なのは「世界で初めて」(同社)という。
ランプはウシオ電機製のハイプレッシャー・ランプを2カードリリッジに3個ずつ搭載している。配列の組み方を工夫したことで、電力、サイズあたりの明るさを効率化した。寿命はキセノンランプの2倍。1500時間使用した後でも、70%の明るさを保つことができるという。さらに、近距離通信(NFC:Near Field Communication)によって、スマートフォンでもランプの寿命情報を確認できるそうだ。
同社日本支社長・半澤衛氏は、「バーチャルリアリティは映画やアミューズメント面で今後、拡大していくだろう。それのみならずわれわれはハイエンドな映像表示を求めるユーザーに、国内外の製品と組み合わせて提供していきたい」と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.