2015年8月18〜20日に開催された「IDF(Intel Developer Forum) 2015」において、Intel CEOのBrian Krzanich氏にインタビューする機会を得た。新メモリ技術として注目を集めた「3D XPoint」からAltera買収まで、率直に話を聞いてみた。
米国サンフランシスコで2015年8月18〜20日に開催された「IDF(Intel Developer Forum) 2015」。IntelのCEOであるBrian Krzanich氏は18日、90分間の基調講演や、金融アナリストらとの対話、展示フロアのツアーなどを終えた後、記者たちのインタビューに臨んだ。分刻みのスケジュールをこなした後にもかかわらず、Krzanich氏はリラックスした様子で、記者からの質問に快く答えていた。
EE Times IDF 2015の中で最も面白いと思う新技術は?
Krzanich氏 今回私が一番誇りに思ったのは、Intelが関わる領域を広げることができたという点だ。当社は2012年ごろまで、PCやサーバ向けのチップメーカーとして位置付けられていた。今は、PCやサーバ向けだけではないと認知されたと考えている。
その一例として、ボタンサイズのモジュール「Curie」を挙げたい。当社は2014年秋に、このCurieに関するアイデアを考え出し、「2015 International CES」(2015年1月6〜9日、米国ラスベガス)で発表した。2015年第4四半期には、販売を開始できる予定だ。当社にとっては、かつてないほどのスピードで実現することができた取り組みだといえる。今後はこうした新分野において、さまざまな新しいパートナー企業や開発者を集めることが可能になるだろう。私は今回、この点について最も興奮を覚えた。
目指している新しい考え方は、「スマート化・コネクテッド化を実現するなら、それがロボットであれサーバやウェアラブル端末であれ、まずはIntel製品で始めよう」というものだ。「スマート製品・コネクテッド製品ならIntel」、という位置付けを確立していきたい。当社が、次世代UI(User Interface)技術「RealSense」や、Windows 10で使える新機能「Wake-on-Voice」向けのオーディオ処理技術といった取り組みを開始したのは、このためだ。こうしたIntelの側面を広く知ってもらいたいと考えている。
EE Times IoT企業として知られたいと。
Krzanich氏 そうではない。自動車やロボット、コンピュータに至るあらゆる機器に携わりたいということだ。スマート/コネクテッドデバイスは、IoTよりもはるかに範囲が広い。IoTだけでは限りがある。
当社が最近発表した「3D XPoint」メモリ技術も、さらなるスマート化や高性能化に向けた手段の1つだ。ストレージがメインメモリのような役割も果たせるようになれれば、あらゆるアプリケーションに対応できるようになる。
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