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産業機器の機能安全対応を容易にする開発キットルネサスが販売開始(1/2 ページ)

ルネサス エレクトロニクスは2015年10月15日、「IEC61508」など機能安全規格に準拠した産業機器の開発期間を短縮する開発キット「セーフティ・リファレンス・キット」の販売を開始した。

» 2015年10月19日 15時20分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]

 ルネサス エレクトロニクスは2015年10月15日、「IEC61508」など機能安全規格に準拠した産業機器の開発期間を短縮する開発キット「セーフティ・リファレンス・キット」の販売を開始した。

 同社は、機能安全を備える必要のある産業機器などに向けて、マイコンやそれらのマイコンの故障診断や自己分析を行うためのソフトウェア「セーフティ・パッケージ」を販売してきた。今回、販売を開始したセーフティ・リファレンス・キットは、マイコンだけでなく、機器全体における「機能安全システムに関わる部分」に対して、システムレベル仕様の検討、それに基づく安全システム設計(ハード/ソフト設計)、故障分析/診断を行うものだ。IEC61508 SIL3システムを実現することを目標に作られている。

「セーフティ・リファレンス・キット」と「セーフティ・パッケージ」がカバーする開発プロセスのイメージ 出典:ルネサス エレクトロニクス

 セーフティ・リファレンス・キットは、「リファレンスハードウェア」「リファレンスソフトウェア」「リファレンスドキュメント」の3つで構成される。

 リファレンスハードウェアは、同社の32ビットマイコン「RX631」を2個搭載したボードと、回路図、部品表を含めた設計データからなる。

「セーフティ・リファレンス・キット」の構成 出典:ルネサス エレクトロニクス

 リファレンスソフトウェアは、IECIEC61508-2、同-3の診断技法に沿ったRX631の自己診断や監視プログラムをソースコードで提供するもの。マイコンのソフトエラー対策、プログラムシーケンスの相互監視や、マイコン周辺I/Oやオンボード部品の診断などリファレンス・ハードウェア上での評価や設計時の参考プログラムとして使用できる。

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