Atmelは、Microchip Technology(Microchip)から提案されていた対抗買収を、英Dialog Semiconductorによる買収提案よりも「優位」と判断したことを発表した。Atmelは、2015年9月にDialogがAtmelを46億米ドルで買収することで合意していた。
Amtelは2016年1月13日(米国時間)、Microchip Technology(Microchip)から提案されていた対抗買収を、英Dialog Semiconductor(Dialog)からの提案に対して「優位である」と同社の取締役会が判断したと発表した。
Atmelは2015年9月に、DialogがAtmelを46億米ドルで買収することで合意していたが、この合意は破棄される可能性が高い。Microchipからの提案は2016年1月19日(米国時間)まで有効であり、それ以降に最終決定が下される予定だ。
Dialogが提案した買収額は46億米ドルだったが、その後、Dialogの株価の下落に伴い、買収額が減少した。そこに対抗買収を仕掛けてきたのが、Microchipだ。Microchipは2015年12月、Atmelに対し、1株当たり8.15米ドル、総額38億米ドルで買収提案を行ったと報じられた*)。
*)関連記事:Microchip、Atmelに38億ドルで対抗買収を提案
Atmelによれば、同社は既にDialogの取締役会に、買収合意を取り消す可能性があることは伝えたという。Atmelは、Dialogからのさらなる対抗買収があれば検討するとも伝えたが、Dialogは買収額は変更しないと文書で回答したようだ。
DialogのCEOであるJalal Bagherli氏は、「Atmelの買収提案額を引き上げることは、当社の株式にとって最有益ではないと判断した」と述べている。同氏は「われわれは、Atmel買収は戦略的に正しい判断だったと確信していた。それだけに、今回の合意が破棄されたことは残念だ」とも語った。
Atmelが合意を破棄した場合、あらかじめ決めていた1億3730万米ドルをDialogに支払う。
Microchipは2015年5月には、Micrelを8億3900万米ドル(1株当たり14米ドル)で買収すると発表した。
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