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フロントガラス全面がHUDに、発光膜を挟むだけレーザーを当ててコンテンツを表示

積水化学工業は「第8回 国際カーエレクトロニクス技術展」で、自動車のフロントガラスに搭載する自発光中間膜を展示した。レーザーを当ててコンテンツを表示することで、フロントガラス全面をヘッドアップディスプレイ(HUD)として活用できるようになる。

» 2016年01月18日 13時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 積水化学工業は「第8回 国際カーエレクトロニクス技術展」(2016年1月13〜15日、東京ビッグサイト)で、自動車のフロントガラス向けに、自発光する中間膜を参考展示した。この中間膜をフロントガラスの間に挟むことで、フロントガラス全面をヘッドアップディスプレイ(HUD)に変えることができる。中間膜の厚さは1mm以下。2018年の販売を予定しているという。

 中間膜には、発光材料が溶け込んでいる。小型のプロジェクタで特定の波長のレーザーを当てると発光する仕組みだ。表示するコンテンツとしては、速度や車線キープの他、前方に人がいる場合のアラートや、携帯電話に着信があった時の通知、音楽のボリュームなどを考えているという。

自発光中間膜の仕組みと、フロントガラスへの応用例 自発光中間膜の仕組みと、フロントガラスへの応用例。発光材料と、レーザーの周波数は「明かせない」(積水化学工業)という(クリックで拡大)
デモの様子表示例表示例 左=自発光中間膜のデモの様子。写真赤枠のところにプロジェクタが搭載されている。積水化学工業によれば、プロジェクタの大きさは名刺入れほどだという/中央、右=表示の例(クリックで拡大)
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デモの様子。デモでは、アラートや、時刻と天気、現在位置、高速道路への進入などが表示されていた

 積水化学工業によると、自然光などでも見やすいよう、発光の輝度を上げることもできるという。同社の説明員は、「製造面でも特に難しさはないが、ガラスメーカーとの調整などは必要になるだろう」と話した。

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