IoTのように大規模にセンサーデバイスが展開されるときに鍵になるのは、“消費電力”だ。Wireless Geckoは、CPUのスリープ時にペリフェラルを自律的に動作させることができるPRS(Peripheral Reflex System)を搭載している。PRSに加えて、DSP機能を備えたARM Cortex-M4コアにより低消費電力を実現したとする。アクティブモードの電力消費は63μA、ウエイクアップまでは1.4マイクロ秒となっている。
Wireless Geckoでもう1点注目したいのが、統合開発環境のSimplicity Studioである。Simplicity Studioは、PCで無償ダウンロードできるアプリケーションとなっており、同社は「RF部分を容易に開発できるようになる」と語る。
また、電力効率をリアルタイムで把握しバッテリー寿命の最適化ができる「Energy Profiler」や、ネットワークのパケットの様子を監視できる「Network Analyzer」も利用できるという。今までのマイコン開発で使用していたソフトウェアを利用可能だ。
同社は今回、3種類それぞれの開発キットも提供し、「ソフトウェアスタックを含めて、多くの機能を実運用に近いレベルで提供できるだろう」とした。また、SoCだけでなくモジュール製品もサポートしている。
シリコンラボでIoT製品のマーケティング担当バイスプレジデントを務めるDaniel Cooley氏は、「2016年はIoT元年となるだろう。当社は、IoTのコネクティビティで、コスト/消費電力/セキュリティを満たす製品を提供できる。IoTのリーディングカンパニーとして市場を引っ張っていきたい」と語った。
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