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LPDDRが足りない AIブームで価格高騰2026年のメモリ価格は最大20%上昇か(1/2 ページ)

Counterpoint Researchによると、AIの拡大により、2026年のメモリ価格は最大で20%上昇する可能性があるという。中でも不足しているのがLPDDR4だ。

» 2025年12月01日 13時45分 公開
[Alan PattersonEE Times]

不足するLPDDR4

出所:SK hynix 出所:SK hynix

 市場調査会社のCounterpoint Researchによると、AIの拡大によりメモリ価格は2025年に急騰した後、2026年も最大で20%上昇する見通しだという。

 同社によると、メモリの価格は2025年に50%上昇しているが、2025年第4四半期には30%上昇し、2026年初頭にさらに20%上昇する可能性があるという。

 Counterpointは調査報告書の中で「主要な問題の1つは、SK hynixやMicron Technology(以下、Micron)などのサプライヤーがAI需要に対応するために、より先進的な広帯域メモリ(HBM)の生産に移行した結果、レガシーメモリであるLPDDR4の不足を招いたことだ」と指摘している。

 報告書によると、スポット価格の不均衡が生じており、サーバやPC向けのDDR5は1ギガビットあたり約1.50米ドルで取引されている一方で、民生用電子機器に使用される旧型のDDR4は2.10米ドルで取引されており、1.70米ドル前後で推移している最先端のHBM3Eさえも上回っているという。

 Counterpointは「サプライヤーは需要に対応するために奔走しており、2026年にはDRAM生産量が20%以上増加すると予測される」と述べている。

 Counterpointのリサーチディレクターを務めるMS Hwang氏は報告書で「Samsung Electronics(以下、Samsung)は拡大中の1Cプロセスを再配分する可能性があり、SK hynixは生産を強化して販売目標を引き上げている。中国の最大手DRAMベンダーであるCXMTは予想を上回る業績を上げる可能性があり、通常は投資収益率に厳格なMicronも抑制しない可能性が高い」と述べている。「より大きなリスクは先進メモリにある。NVIDIAは最近LPDDRを採用する戦略に移行したことで、大手スマートフォンメーカー規模の顧客となった。この規模の需要を容易に吸収できないサプライチェーンにとって、これは劇的な変化だ」(Hwang氏)

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