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14ビットADC、最大4GHzの入力を直接変換最高級のDレンジ、広帯域幅、高速性を実現(1/2 ページ)

日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、最大4GHzのRF入力を直接変換することが可能な、14ビットA-DコンバーターIC「ADC32RF45」を発表した。

» 2016年05月19日 11時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2016年5月19日、14ビットA-DコンバーターIC「ADC32RF45」を発表した。最大4GHzのRF入力を直接変換することが可能である。

14ビットA-DコンバーターIC「ADC32RF45」の外観

 ADC32RF45は、A-Dコンバーターを2チャンネル内蔵し、最大4GHzのアナログ入力帯域幅をサポートしている。0.5〜1.5GHzのLバンドや、2〜4GHzのSバンドの周波数帯に対応し、第1、第2、第3ナイキストゾーンのRF信号を直接変換することが可能だ。これによって、これまで必要であった最大4段分の中間周波数(IF)ダウンコンバートステージを省略することができる。こうしたシステム構成の簡素化により、従来システムに比べて基板実装面積を最大75%も縮小することが可能だという。

最大4GHzのダイレクトRF信号変換が可能 (クリックで拡大) 出典:日本TI

1.8GHz入力周波数で58.5dB

 優れたノイズスペクトル密度や高いSN(信号対ノイズ)比も実現した。これにより、微小な信号の検出を可能としている。ノイズスペクトル密度は−155dBFS/Hzであり、競合する製品に比べて5dBも優れた特性だという。SN比は、1.8GHzの入力周波数で58.5dBを達成している。

優れたノイズスペクトル密度や高いSN比を実現しており、微小な信号の検出が可能である (クリックで拡大) 出典:日本TI

 さらに、14ビットと高い分解能を備えた製品でありながら、最大3Gサンプル/秒と業界最高速レベルのサンプリングレートを実現している。1チャネルあたり1.5GHzの瞬時帯域幅を提供する。2チャネル分を同時に取り込み処理することによって、2.5GHzを超える信号帯域幅のレシーバーなども容易に設計することが可能になるという。

2.5GHzを超える信号帯域幅のレシーバーなども容易に設計することが可能 (クリックで拡大) 出典:日本TI
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